Sebastian Junger

* * * * * * *Copyright 1997
The Perfect Storm
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おすすめ度★★★★★

Sebastian Junger はfreelance journalistです。このThe Perfect Stormを書いて、イッキに有名人になってしまいました。彼は、Outside, American Heritage, Men's Jounal やNew Your Times Magazineに記事を書いていた ジャーナリストです。

映画にもなったこのストーリーは、ノン フィクションです。1991年の10月にアメリカの東海岸の沖合いの漁場で実際に起こった 嵐の記録です。私は、200年4月にアメリカに行ったときに段積みされていたこの本を購入 しました。Borders(本屋名)は品揃えが多く、ベストセラーでも30%offで売って いるので、何冊かの本と一緒に買いました。$6.99の30%引きなので、アメリカに行くと、 持てるだけ買ってしまいます。

読んでいて、作者のものすごい表現力に引きこまれてしまいます。まさにWashington Postが評したように、"A Superb book" です。どこがすごいか考えてみました。 人の表現(Andrea Gailの6人の漁師たち)、船のメカニックな表現(Andrea Gail号)、 漁の表現、海の表現、そして何よりも1991年10月の嵐(Halloween Gale)の表現がすごい。 100feet(30m)を越える高さの波に襲われるAndrea Gail号。

The Perfect Stormとは「完全な嵐」の意味ですが、ちょっと違います。気象用語で、 Perfectは、理論的にこれ以上の数値が考えられない最大の気象上の現象のことです。 従ってThe Perfect Stormは「史上最大の嵐」になります。1991年のHalloween Gale は文字通り100年に1回の現象が起きたのだそうです。作者は、アメリカ東海岸のGloucester に行き、実際にAndrea Gailの乗組員の遺族に取材してこの物語を書いたそうです。

物語の中心はAndrea Gail号の遭難です。それだけでは単純なストーリーになってしまい ます。Andrea Gailは本の3分の2くらいまでの所で沈んでしまいます。話は嵐の海域で起こった他の船の 遭難現場に移っていきます。このものすごい嵐にもかかわらず、遭難信号をキャッチすると、 Air National Guardはジェット機を飛ばし、ヘリコプター、救助船を現場に派遣している ことです。ヘリコプターで救助に向かったGuardの活躍する様子、Guradも遭難し、救出される 様子が生々しく迫力を持って描写されています。