Patricia Cornwell

 

* * * * * * *Copyright 2003
Blow Fly
* * * * * * *
おすすめ度★★★★☆

おなじみのScarpettaシリーズです。 (2004/12/11読み終える)
このPaperbackの裏の表紙に大きくPatricia Cornwellの写真があります。
スカイブルーのすきとおるような眼が印象的です。この写真の
女性のイメージとDr. Scarpettaがどうしても重なってしまいます。

登場人物から推測すると、前の作品、Black Noticeの続きのようです。
というのはBlack NoticeはScarpettaがボーイフレンドのBenton Wesley
の死後1年でまだ落ち込んでいるところでしたが、Blow Flyでは、実は
Bentonが生きて出てきます。ある事件にからんで身を隠していたようです。
Black Noticeのあとにもう1冊出ているかもしれません。たぶん、それが
The Last Precinctで、関連している作品だと思いますが、読んでいません。


ストーリー
若い女性警察官Nic RobillardがScarpettaの講義を受けているシーンから
はじまります。Nicの出身地Baton Rouge (ミシシッピー川沿い)では、
女性の連続失踪事件が起きています。物語の最後はBaton Rougeが舞台
となり、事件が一気に解決します。

Jean-Baptiste Chandonneが死刑囚となっていて、あと数日で死刑が執行
されます。The Last PrecinctではJeanとScarpettaの死闘があった
ようです。その後日談です。Chandonneは大きな組織を持っているようです。
最後のBaton Rougeで明らかになります。
Marino(もと刑事)の息子のRocco CaggianoがChandonne家の弁護士に
なっていて、ヨーロッパのホテルに滞在しているところをScarpettaの
めいのLucyとRudy(男性)が殺害してしまいます。

Jean-Baptisteの弟のJayが凶悪なGirl Frind、Bev Kiffinを使って、
連続殺人を重ねているのですが、舞台の移動についてゆくのがやっとで、
前作の話を前提としているところは、推測しながらの状態で読み終わりました。


感想
私はサンフランシスコのWAL-MARTでBlow FlyのAudio Bookを見つけたので
(CD5枚でなんと、$9.97)Paperbackもついでに買いました。
(本は$7.99定価を$5.97で買いました)
先にAudio Bookを聞いてから(ただし、5枚目は結論なので、聞かずに)
本を読みました。ナレーターは男性一人です。Jean-Baptisteは、
ものすごいフランス語なまりの英語で話しているのがとっても印象に
残ってから読んだので、人物像が把握しやすかったですよ。
好きな作品のCD朗読版があれば、それを使って、Parrot's Lawを
するのも良い考えだと思いました。

Scarpettaはあまり出てきません。最後の方で、Baton Rouge滞在中に
起きた殺人現場に行き、冴え渡った現場の分析がありますが、数ページ
だけです。あとは全体にしまりが無いように感じました。
まあまあだったかなと思います。

これは3部作と考えて、Black Notice, The Last Precinct, Blow Fly
の順番で読むべきだと思いました。そうすると、壮大な物語になるので、
評価は★5つになったかもしれません。

英語は、難しい単語が使われているので、やさしくはないとおもいます。

なぜBLOW FLY(はえ)という題名にしたのか考えましたが。
LucyとRudyがホテルのRoccoの死体の在る部屋にBlow Flyを放ちます。
死体に「はえ」がたかることで腐敗を早める意図とありますが、
すぐに死体が見つかってしまうので、効果のホドは???

 

* * * * * * *Copyright 2001
Isle of Dogs
* * * * * * *
おすすめ度★★★★☆

この本を読むのに4ヶ月かかりました。私のこの時期にとっては面白くなかったので、さっさと中断して別の本を読めばよかったとも思いますが。どの本でも状況は同じだったかもしれませんが。この時期とっても忙しかったのです。
物語は、Southern Crossと同じAndy Brazil、そしてHammerが出てきます。検視官を期待して読んだのが間違いでした。私にはコメディに思われる内容でした。

冒頭にUniqueという女の子が殺人を犯します。彼女はSmokeという悪がきのグループ・メンバーです。Southern CrossのSmokeと同じ人物かは調べてないのでわかりません。話の中にAndyがHammerにしぶしぶ了解させてTrooper Truthという名で投稿しているWeb上のHome Pageの記事がたびたび出てきます。まぬけなGovernorのBedford Crimm IVが気まぐれで発令した交通規制をVerginia州の沖14マイルにあるTangier島に適用としたことに反対することがきっかけです。舞台はのどかなTangier島にも移ります。

ロジカルに犯人を追い詰めるというストーリーを期待すると裏切られました。気楽なエンターティンメントとして読めば面白かったのかもしれません。なにしろこの作家が娯楽に振った書き方をするとは思わなかったので。
(2003/9/9)

 

* * * * * * *Copyright 1996
Hornet’s Nest
* * * * * * *
おすすめ度★★★★★

舞台は、The police department of Charlotte, North Carolina. この新しいシリーズの主人公は、42歳の独身女性 Virginia West 肩書きはDeputy Chief。Patricia Cornwellの本を読んだのはこれが最初です。連続殺人を 追いかける、Policeものとして、とにかく楽しめました。

なんでPatricia Cornwellが売れているかが良くわかりました。これから、Cornwellを次々に 読む予定です。次は、続編の”Southern Cross”に期待しましょう。
(2000/2/11)

 

* * * * * * *Patricia Cornwell Copyright1999
Southern Cross  
* * * * * * *
おすすめ度★★★★★
舞台は、North CarolinaからRichmond, Virginiaに移ります。主人公は、42歳の独身女性 Virginia West, その恋人Brazil、そしてChief Hammerの3人ともRichimondに移ります。

Richmondの犯罪率を低下させるために、Hammerは警察の改革を始めます。前半は警察改革の 話しかなーと思って読んでいくと裏切られます。高校生のSmokeというワルとSmokeのNo5の子分にされ いじめられるWeedが中心の話として、後半が進みます。

Smokeはちょうど日本で17歳の犯罪が問題になっているのと似たような現象です。この世界 (青少年の非人道的な犯罪)で日本はアメリカに追いついたと思い当たり、妙な気分にさせられ ました。アメリカの方が現金をとるという点で、動機は単純で軽傷なのかもしれませんが。

Weedが上記3人に助けられHappy Endになります。子供たちを中心にした犯罪ストーリー ですが、検死の場面は全く無い新しいPatricia Cprnwellです。お勧めします。

 

* * * * * * *Copyright1997
"Unnatural Exposure"  「接触」 
* * * * * * *
おすすめ度★★★★★
手足を切断し胴体だけを残すという猟奇殺人が発生。
検死官Dr. Kay Scarpettaが捜査途中のアイルランドの事件に類似。犯人はScarpettに 電子メイルで、死体の手足の写真を送ってきた。発信者は、deadoc死のドクター。
Unnatural Exposureとはsmallpox-like virusへの感染にからめたタイトル。読みやすく、展開も面白い。
さあ、私もスカルペッタのファンに仲間入りしようっと。

 

* * * * * * *Copyright 1999
"Black Notice"  
* * * * * * *
おすすめ度★★★★★
検死官Dr. Kay Scarpettaの10作目だそうですが、私が読んだのは2000/9です。Scarpettaは 2冊目です。どうも読む順番が悪いようです。これは10作のうちの 最高とうわさされています。とすると、前のたの8作は私は読まずに終わるのか?

Richmondの港にBelgiumから着いた船のコンテナに男性の腐乱死体が見つかります。Scarpettaの 心理状態は、恋人Bentonの死後1年にもかかわらず、落ち込み状態。このあたりの事情は前作を読んで いないので、良く飲み込めません。それでも物語りは楽しめます。

Detective Pete Marinoは新任できらわれものの上司のMs BrayからDetective職を外されやけ気味。BrayはScarpettaの組織も配下に置こうといやな動きの最中。

Scarpettaのいとこで、警官のLucy(実母よりも、Scarpettaおばさんをはるかに尊敬・信頼 している)は銃撃戦で犯人を撃ち殺し、愛人のMs Joは事件に巻き込まれ重態で心理的に不安定状態。

皆が精神的不安定状態の中で話は進み、ScarpettaとMarinoは突然コンコルドでフランスに 派遣され、Parisの検死官 Ms Dr. Stvanに隠密に会い、犯人のめぼしをつける。犯人は自分をLoup-Garou(=werewolf)と 名乗るフランス人。フランスで連続殺人を犯した後、コンテナ船でアメリカでに渡り、連続殺人 を続ける。楽しめる点で、今のところ最高と言われるのはなっとくできます。  2000/9/9

 

* * * * * * *Copyright 1998
"Point of Origin"
* * * * * * *
おすすめ度★★★★★

「Point of Origin」とはこの場合火事の発火点です。
検死官Dr. Kay Scarpettaのシリーズです。

話の1章はKayのボーイフレンドBenton Wesleyがジョギングから帰ってくるところ、Carrie Grethenのレターが届くところから始まります。Carrieは連続殺人犯です。彼女は精神異常を装い、 逮捕された後は精神病院に収容されていました。Carrieを逮捕に追いやったのはKayとBentonのよう です。

私は1章から読みました。最後まで読んでから表紙の次に付いているCopyrightの ページを見るときに1章の前にもう1ページあるのを見つけました。なんとCarrieからのレターです。 この中にKayの姪のLucyの名前が書かれています。Kayが何でLucyのことを心配したのかがわかりました。

事件は富豪の郊外の一軒家が火事に会い十数頭の馬も焼け死にます。焼死人がいる可能性があり、 Kayも現場に呼ばれます。全焼してくずれた焼け跡の中から若い女性の焼けただれた死体が見つかり ました。焼けすぎて腕も足も見当たらなくなっています。Point of Origin(出火点)は2階のBath Room。燃えるものがない所からなぜ出火したのか、放火ならば 火力を出すために何を使ったのか、みつかるべきその形跡がない。その女性もなぜ逃げなかったのか?

モルグでの検死では、死体を大きななべでぐつぐつ煮て肉を落とし骨だけにしてしまいます。 頭蓋骨にはナイフのあとがあり他殺と断定します。専門化に鑑定してもらうと、インディアンが 頭の皮をはいだあとと同じだと分かります。

忙しかったので、この本を読むのに1ヶ月かかりましたがストーリーの展開が良く、場面が 映画を見ているように連続しながら読めました。毎日10分程度の細切れ読みでした。(2002/11/19)