2006/8/15
Jurassic Parkで有名な
Michael Crichtonは恐竜ものばかりではなく、幅広いサイエンスものを書いています。
Michaelは非常にロジカルに科学技術を記述する能力があります。
私のような理工系の人間は、単純にだまされてしまいます。論理的に話が進むので、
ありえないことを、当然あるよなー、と変に納得して読まされてしまいます。Jurassic Park
では遺伝子からの恐竜の再生が書かれています。当時は誰も信じなかったテーマですが、
クローン牛が誕生したことを知った後では信憑性が出ています。
話のストーリーは、 まるではらはらするような映画を見るように進みます。その筆の力には感心します。ただし、 人物の心理描写が苦手なようです。このために、Page Turnerといえる作品になるには、 いまいちなのが残念です。
* * * * * * * Copyright 2004 P638
おすすめ度★★★★☆ (2006/8/15読了)
おすすめ度★★★★★
感想:
作者はこういうテクノロジーに対してqueasy(不安、吐き気を催す)であると警告しています。人類の歴史は武器から
原爆を作り、バイオテクノロジーからクローンを作り出しています。常に歯止めを考える人が必要で、そういう人々の
発言を決して抑えてはいけないと言いたいのです。微粒子は一つ一つの知能は単純ですが、たくさん群れること、
自己増殖のサイクルが短く、増殖のたびに進化するという2つの点でいろいろな行動を可能にしてゆきます。Jackは
単純な知能を持つ群れがどのように行動するのかを研究した経験があります。現在のITの世界で行われているNet処理、
パラレル処理が群れで行われた場合に、驚くべき結果が出ます。これが良い方向に向かえばよいのですが、コントロール
不能になり危害を及ぼす場合があると言いたかったのでしょう。
Page-turnerという宣伝は認めても良いと思いました。 とっても読みやすかったです。
この本は映画化されました。
Timelineのテーマはタイムマシンです。舞台はフランスの南西部にあるドルドーニュ河畔
(Dordogne)のお城です。フランスの地名は手元にある詳細な道路地図を調べた限りではほぼ実名
です。
Dordogne川は東から西に流れています。かなり大きな川で、下流はボルドー市の北側を 通り大西洋に流れ込みます。このあたりは約20年前にドライブしたことがあるので、なつかしく 読みました。
物語に出てくる1357年当時のTowns of Castelgard and La Roqueはボルドー市からDordogne川を東に32マイル(私の地図は イギリスで買ったのでマイル表示です。)ほど遡った所にあります。ここに La Roque-Gageac, Domme, Sarlat-la-Caneraなどがあります。また途中には、ボルドーの 東20マイルの所にBergeracという比較的大きな町があります。
ハイテク企業のITC社は物体を 過去に送り込み、取り戻す技術をひそかに開発しています。世界各地の遺跡の発掘に投資して います。ねらいは、遺跡を過去の実物道理に復元して、21世紀のテーマパークを作り、巨大な ビジネスを起こそうと言うものです。このために、ビデオカメラを過去に送り込み過去の撮影 資料を沢山持っています。
Castelgard and La Roqueの発掘を行っているProfessor Johnstonは発掘中の修道院のあまりにも正確な 図面がITC社から出てきたことに疑問をもち、アメリカのITC社に乗り込みます。Dordogneの 発掘現場では、600年前の資料の中にProfessor Johnstonの筆跡で、「HELP ME 4/7/1357」とあるのを見つけます。彼らは何かの冗談だと思い ますが、念のため年代鑑定をすると、600年前に書かれたことがわかります。
ITC社から発掘 現場の代表4名がアメリカに呼ばれて、Professor Jonstonを救出に向かいます。37時間以内の救出です。37:00:00からカウントダウンが はじまり、中世での冒険のあと、00:01:44ぎりぎりで戻る話は、出来すぎです。
お勧め度は★4つなのですが、私個人としてはDordogneに行ったこともあり、とっても楽しく
読めたので★5つです。ただし、高橋さんが(お楽しみペーパーバック)で書いているように、
なかなか読む速度が上がりませんでした。人物描写がイマイチなのが原因でしょう。
(2001/1/20)
Hong Kong発Denver行きのTrans-Pacific545が突然Nose Diveを起こし、乗客3人が死亡、 56人が怪我をします。545はLos Angelesに緊急着陸をします。原因究明に、Norton Aircraft社 では、Quality Assuranceのvice presidentでやり手のs. Casey Shingletonをアサインし、 プレス発表も任せることになります。Caseyが実質的な主人公です。
Airframeとはこの飛行機の機体のことです。多くの技術者を使った綿密な調査が行われます。 機体の調査、フライトレコーダー、ボイスレコーダー、最終的には、事故機を使ったDiveの 再現テストにより、Caseyはパイロットの操縦ミスと結論付けます。
この作品により、Michael Crichtonは恐竜を書かなくても、読者を十分以上に魅了する作家
であることを証明しました。英語も中くらいよりやや易しいので、内容に引きつけられて、
どんどん読めます。おすすめ。女性の主人公の描写もまあまあなので次に期待したのですが。
(2000/2/11)
Trannosaurus Rex
の生態や、小さくてすばしこい Procompsognathusの生態(獲物をすばやく、かしこく 捕獲する様子)がわかった後に、 登場人物がこれらの恐竜に出くわすシーンでは、我々はものすごい臨場感を味わうことが出来ます。 文章からは、映画とは違った臨場感を味わうことが出来ます。おすすめ。
海底に入った彼らはついにはコンピューター・スクリーンでの交信に成功します。英語と、
宇宙の物体が使う英単語の交信が好奇心をくすぐります。
WHO ARE YOU?
I AM ONE..
"Good"
Barnes said. "So there's only one. Ask him where he's from.
WHERE ARE YOU FROM?
I AM FROM A LOCATION.
Sphereの題名は、宇宙船の中にある球体のことです。この球体には人が入れるのですが、
入った後にその人のなにかが変わります。
(2000/2/11)