Mary Higgins Clark

 

* * * * * * *Copyright 2001
He Sees You When You're Sleeping
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おすすめ度★★★★★

この本はMary(母)とCarol(娘)が共同で書いた3作目です(たぶん)。Deck the Hallsもクリスマスの時期がテーマです。これもクリスマスの時期の話です。ということはクリスマスの時期に母娘で書くのでしょうか?

これは、Higgins Clark版、現代のクリスマスキャロルです。スクルージと似た役が主人公のSterling Brooksです。彼は死後天国に入るための審判を46年間待合所で待たされたあげく、8人のセイントの評価を受け不合格にされます。クリスマスの数日前です。人のためになにかをしてあげたことがないためです。良いことをして来いと言われて地上に帰されてしまいます。

Paperbackの表紙はロックフェラー・センターのスケートリンクを少女が一人で滑っている写真です。背景にクリスマスの飾りがあります。彼女はクリスマスイブに8歳になるMerissaです。ところがなんだか寂しそう。父親のBillyとおばあさんのNorが身を隠してから1年になるからです。時々電話をしてくれますが、MerissaはBillyとNorから嫌われてしまったと信じるようになっていました。

【感想】
ほのぼのとしたストーリーになっています。単純ですが文章がうまいのか、最後には涙ぐんでしまいました。(もともと涙もろいので)。ベストセラーになったのも頷けます。230ページと短いので、Paperbackの初心の方にお勧めです。万人に楽しめるちょっとしたファンタジーになっています。

Sterlingはいわゆるゴーストになっているわけですが、Merissaには見えます。Sterlingの希望をかなえてくれるのはHeavenly Councilの8人の聖人です。1年前に戻ったり、好きな場所にSterlingを連れて行くことができます。ストーリーの設定もほのぼのとしています。悪役はBadgett Brothers。SterlingはBadgett BrothersをなんとかしないとMerissaを幸せにはできません。

クリスマスが近づいてきたらぜひ読んでください。

 

* * * * * * *Copyright 2000
Deck the Halls
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おすすめ度★★★★★

この本はMary(母)とCarol(娘)が共同で書いたことで話題になっています。

Deck the Hallsとはクリスマス・キャロルの題名です。誘拐事件がクリスマスの時期を背景に 書かれています。

Maryのベストセラー書の主人公Alvirah Meehanと、Carolのベストセラーの主人公Regan Reillyが登場して、活躍します。Mary Higgins Clarkの読者ならば、Alvirah(女性)は宝くじで 億万長者になり、趣味で私立探偵的に事件を解決する主人公であることを知っています。

今回は、Carol側の主人公にやや比重が多く置かれています。母のやさしさでしょうか。 Carol側の主人公は、やはり女性私立探偵のRegan Reillyです。誘拐されるのは、Reganの父、Luke Reillyとそのおかかえの女性運転手のRosita Gonzalez。Lukeは3つの葬儀場を経営しています。Reganの母親は、交通事故の怪我で入院して いる設定です。

最後はHappy Endになります。ストーリーは書きませんが、全体にほのぼのとした雰囲気を 感じました。母娘がクリスマスの娯楽のために書いているからでしょうか。

誘拐された父Lukeが犯人の身代金要求の電話で、生存していることを知らせるために、娘と 話をするチャンスに、子供のころにReganに読んで聞かせていた、Reganの好きだった本をヒントに 使いました。この本は、実際にCarol Higgins Clarkが子供のころに好きだった「The Little Red Lighthouse and the Great Gray Bridge」という実在する本だそうです。現在でも人気のある子供のための 本だそうです。

気軽に読める本です。12月に読むのがイメージがより湧いてきて良いと思いました。

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We'll meet again Copyright1999
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おすすめ度★★★★★

はじめて読んだ彼女の作品です。とても良かったので、更に何冊か彼女の作品を読む つもりです。

裏表皮のあらましから、主人公のMollyは無実であることを確信して読み進むことが できるので、気軽に読めましたが、誰が犯人で、どうしてなのかが最後までわからない ために、後半の最後のほうはイッキに読めました。作者の力量でしょう。このような作りを する作者だと言うことがインプットされました。

夫のDr. Gary Laschが頭蓋骨をブロンズの像でわられて死亡します。Mollyは血まみれに なってBedに横たわっているところを発見されます。Mollyは事件の状況に関して、半ば 記憶喪失になっています。Mollyのアリバイは無く、裁判で次々にMollyの不利な証言が 示され、弁護士Philip Matthewsの取り計らいで無期懲役をまぬかれ6年弱の刑に服します。 ここまでが全体の10%です。

メインストーリーは、Mollyが刑務所から釈放され、何が起こったのかをつきとめようと、 周囲の反対を押し切って、自分の家に一人戻るところからはじまります。味方は弁護士の Philipと同級生のFran Simmons。

FranはTVレポーターとしてDr. Gary Laschの事件の取材をまかされます。Mollyの話しを 聞くにつれて、FranはMolly犯人説に疑問を持ち始めます。

女性の目から見た人間関係がうまく書かれています。
そこを楽しむためだけでも読む価値があると思いますよ。