John Le Carre

 

* * * * * * *Copyright 1979
Smiley's People
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おすすめ度★★★★☆

2003年秋に新宿紀伊国屋でPaperbackセール\400均一でまとめ買いした一冊です。なるべく新しく書かれたものを買ったのですが、これは2000年が目に入り買いました。読み終わって詳しく見ると、Sixth impression 2000とありますが、初版は1979でした。どうりで内容が古いわけです。

ストーリー:
主人公は、すでに現役を引退している George Smiley、かれはもと、スパイ・オペレーションのCircusと呼ばれる組織のChiefでした。時代は冷戦さなかのヨーロッパです。そろそろ冷戦を知らない世代がPaperbackを読むようになって来ますが、このたぐいの本は理解されがたくなるでしょう。Generalと呼ばれていたVladimirが顔を撃たれて殺されます。Georgeの仲間だったこともあり、過去のいきさつを知っているSmileyが現役に呼び戻されます。Vladimirの身辺をあたっていくと、事件に関係していると思われる人々が次々と殺されます。GeorgeはLondonに住んでいますが、舞台はパリ、スイス、ロシアなどと冷戦時代のヨーロッパです。

感想:
最近書かれたと、勝手に勘違いして読んでいたので、時代が良く分からずに読んでしまいました。冷戦時代であることは、わかりましたが。英語が少し難しいのと、ストーリーが凝っているので、なかなかページが進みませんでした。前半はがまんして読んだ感じですが、後半になり面白くなってきました。Smileyが退職後と言う設定が、私の個人的興味を刺激します。

ハイライトは、ロシア大使Grigorievからロシアのかってのスパイの大物Karlaの情報をSmileyが聞き出すところです。Smileyのチームが(仕事に刺激が無く、くさっていた若い諜報部員など)がGrigorievの日々の行動を綿密に知らべ、Grigorievを誘拐しKarlaの情報をSmileyが聞き出す。そのSmileyの話術が若い諜報部員の喝采をあびます。Karlaの実の娘がスイスにいることが分かります。Smileyは最後にKarlaにレターを書き、西側への亡命を求めます、Karlaの持っている情報と引き換えに、西側での生活を保障します。はたしてKarlaはこのOfferに乗ってくるのかどうか?

 

* * * * * * *Copyright 1999
Single & Single
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おすすめ度★★★★☆

Skysoftの以下の宣伝文句に誘われて読みましたが、強く引き込まれることなく読み終わりました。 英語が少し難しいのと、ストーリーが複雑になりすぎているせいかなと思います。

テロリストの話というよりは、イギリスのマネーローンダリングをしている父(Tigerという ニックネーム)と息子の私Oliver。そしてロシアのマフィアまがいの取引をするファミリーの2つの 家族がからんだストーリーです。


Skysoftの記述;
「世界中を震撼させたアメリカの同時多発テロ事件2001/9/11。何故あのような悲惨な事件が起こって しまったのか。今回の事件を始め、絶えることのないこうした争いが起こる歴史的背景や国際政治、 軍隊のことなどが盛り込まれた小説をご紹介します。
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トルコのある丘で、英国人弁護士が元共産党ギャングに惨殺された。一方、英国の田舎町には、娘の 銀行口座に突然振り込まれた500万ポンドについて追求を受ける男がいた。この二つの出来事の 関係は…?犯罪絡みの国際資金をめぐるサスペンスが、英国、トルコ、ロシアを舞台に繰り広げ られる。作者の巧みなロジックと表現力たっぷりの文章で、あなたの心臓は鳴り止まない!」