JAMES PATTERSON

2007/7/20

Sam's Letters to Jennifer

Copyright 2006/03
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おすすめ度★★★★★    (2007/6/25 聞き終える)

物語:

 手紙が題材の、美しいストーリーです。読んだのではなく、CDで聞きました。CD4枚組みです。

Samとはサマンサのことです。女性の主人公Jenniferのおばあさんです。Samが危篤になり、Jenniferが泊まるようになった Samの家で、SamがJenniferに当てて書いた大量の手紙を見つけます。手紙には、Jenniferの知らなかった、家族のこと、 Samの結婚のことなどが書かれていました。平行して、Jenniferの恋愛の話が進みます。

From Publishers Weekly
 Unlike Patterson's Alex Cross thrillers, this sentimental tale does not translate well to audio. The plot twists seem all the more absurd when read aloud, and the audiobook's maudlin music, inserted during the story's poignant moments, is as distracting and disturbing as a TV laugh track. Jennifer, a newspaper columnist who's grieving the death of her husband, has more reason to mourn when her beloved grandmother, Sam, falls into a coma. Jennifer rushes to Sam's home in Lake Geneva, Wis., where she finds a packet of letters addressed to her. The letters detail her grandmother's life story, including an affair she had with a mysterious man. Jennifer takes comfort in the letters, and at the same time, embarks on her own romance with Brendan, an old friend. Heche's thin, mousy voice is perfect for the perpetually worried Jennifer, but she rarely varies her intonation, not even for Brendan's dialogue. Alexander does a better job as Sam, conveying the elderly woman's concern for Jennifer, but her performance isn't sufficient to elevate this flawed audiobook.

感想:

 

上に引用した、Publishers Weeklyは、Audio Bookのできは良くないと書いています。しかし私は聞いてみて、非常に良くできているCDだと思いました。最後には、涙が ウルウル出てきました。Jennifer役をANNE HECHEが朗読し、おばあさんSamの手紙を、Jane Alexanderが朗読します。2人が朗読することで、2人の主人公が見事に浮かび上がってきます。本は読んでいませんが、 本を越えたCDだと感じました。

『Suzanne's diary for Nicholas』もベストセラーになったようなので、いつか読んでみたいです。

 

1ST TO DIE

Copyright 2003
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おすすめ度★★★★★    (2003/10/10読了)

物語:

Lindsay, Claire, Cindy and Jillが Women's Murder Clubを結成します。これが痛快! 

Honeymoonのカップルが続けて殺害されます。犯人ははじめから名前が出てきます、Phillip Campbell。犯人を追うのは、主人公で「一人称のI」で登場する Lindsay Boxer、34歳。女性のHomicide Inspector。ある日医者から呼び出されてNegli's aplastic anemiaという病気を宣言されます。これは赤血球ができなくなる、死の可能性のある 病気だと言われて、治療を始めます。

Cindy ThomasはChronicle紙のレポーター。第一殺人の現場のホテル30Fに捜査官の間を かいくぐって、死体のそばまで潜入することに成功し、この事件の第一報を書いたことにより 事件担当になります。いつも上司に手柄を横取りされるので今回もくさっていますが。

Claire Washburnは市の女性 Chief Medical Examiner, Coroner(検死官)。Lindsayとは 一緒に仕事をしている仲。

Honeymoonのカップルが3組も殺害されます。犯行の現場と残された証拠から、著名な作家の Nicholas JenksをLindsayは疑います。Jill Bernhardt はAssistant District Attorneyです。 LindsayはJillを説得しますが、Jillは起訴するためには証拠不十分と考えています。Lindsayは 結局JillもWomen's Murder Clubの仲間に入れてしまいます。

感想、
作者は男性にもかかわらず、私Lindsayの女心の浮き沈みをとっても生き生きと表現してくれます。 4人の女性の友情を描く男性作家。それにしても上手に主人公を描いています。「犯人はPhillipの はずなのに、Nicholasを捕まえてよいのか?」と読んでいて思わされます。話は後半に二転三転します。 ちょっと複雑ですが、とってもよく出来ています。上役の目をかいくぐってWomen's Murder Clubとして事件を解決してゆくところが、男の私が読んでも痛快でした。

1つの章が3ページ程度で短くてテンポがよいので、スピードをあげて読むことが出来ます。 区切りが短いので、Paperbackの初心者にもお勧めです。

次作の2nd Chanceに大いに期待しています。

 

2nd Chance


* * * ** * * * * * *Copyright 200X
おすすめ度
200x読了

Lindsay, Claire, Cindy and JillのWomen's Murder Clubの次作です。いつか読むのが楽しみです。

ROSES ARE RED

* * * * * * *Copyright 2000
おすすめ度★★★★★

Roses are RedとViolets are Blueは2部作です。 Detective Alex Crossのシリーズです。とても読みやすく、ストーリーの展開もよく、犯人は誰だと 先が読みたくて一気に読んでしまいました。犯人と思って捕まえても、You've got the wrong man!となってしまいます。

最後まで読んで、「なんだ、2部作だった。」と わかりました。結論は言いませんが。

1章が、2から3ページと短いので、読みやすい。

犯人は、自らMastermindと呼ぶ知能犯。犯行は銀行強盗。犯人を追いかけるのは Alex Cross. 

彼は、妻と子供2人。(おばあさんのNora、娘 Jannie と息子Damon) 妻Christineは学校の先生、誘拐犯に1年近く誘拐され、精神状態が不安定。 たぶん前のシリーズでこの話があったと思われるが、調べていない。Alexは家庭を愛するが、 オーバーワークで、不安におびえる妻Christineが家から出て行くことが止められない設定。 長女は、突然、脳腫瘍が見つかり入院。手術を実施。などなど、大変な中で犯人探しを行う。

犯行は、銀行強盗。ことごとく成功する。Mastermindは自分からは銀行を襲わず、人を雇いお金を奪う。 銀行を襲うと同時に、銀行の責任者の家族をおそい、人質にして、金を出させるという手口。 成功したにもかかわらず、家族が殺害され、動機、次の銀行強盗への対応への捜査を困難にしている。

捜査に乗り込んできたFBIの責任者は、Betsey Cavalierre。彼女は独身。Alex同様にワーカーホリック。

Roses are red というのは、私の年代が知っている歌の出だし。
Roses are red, my love, violets are blue, sugar is sweet, but not as sweet as you. が歌詞。

ちなみに、続編の本のタイトルはVIOLETS ARE BLUE。ペーパーバックがでてきたら、絶対読むぞー。2冊目で終わるよね。3冊目がSUGAR IS SWEETだったりして。

 

VIOLETS ARE BLUE

* * * * * * *Copyright 2000
おすすめ度★★★★★

Roses are Redの続編です。主人公はDetective Alex Cross。 Mastermindが毎日のようにAlexの 携帯に嫌がらせの電話をかけてきます。ストーリーは連続殺人事件です。サンフランシスコのGolden Gate Parkで男女のJoggersがまるでTigerに襲われてかみ殺されたような殺害現場です。その後に起きる 殺人事件に共通するのは、首に噛んだ後があり血液が半分ぐらいなくなっていることです。FBIが乗り出し、 犯人は吸血鬼Vampireなのか?と考えられるようなストーリー展開です。

Mastermindとは別の複数の犯人の犯行と思われます。私は、「現実離れした話だったらがっかり するのかな」と思いながら読みましたが、大丈夫ロジカルさは保たれていました。

Roses are redでAlexがほのかに恋心を寄せるのはBetsey Cavalierreでした。今回はFBI捜査官のJamilla Hughesです。Alexは前回に懲りてJamillaにはあまり 深入りをしませんが。

Alexは東海岸が拠点です。Jamillaは西海岸が拠点です。犯行がだんだんと多数の州にまたがって いきます。同様の殺人は10年以上にわたって発生していて解決されていないため、今回の事件と関連が ありそうだと思われてきます。

Alexは事件に没頭して家族との時間がほとんどとれず、息子Damonの コーラスの演奏会にも約束を守れません。西海岸に行っていたからです。ワーカーホリックに なりたくはないんだけれど、首を突っ込んだ事件をどうしても家族よりも優先してしまいます。

【感想】
Alexは心理学専攻と言う想定で独特の直感を持っています。Alexが一人称「I、私」として出てきます。 Alexの心で思っていること、ストーリーのなかの会話の表現がとてもよく出来ていると思います。 ストーリーも2作で完結しました。Roses are Redを読んで「中途半端な気分」が残っていたので、すっきりしました。Roses are Redをこれから読もうとする人は、ぜひViolets are Blueも入手しておいたほうが良いでしょう。Violets are Blueを先に読んではいけません。

 

CAT & MOUSE

Copyright1997
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おすすめ度★★★★★

The Thomas Berryman Number(20年以上前の作品)のあとに続けて読んだため、 作風がものすごく進歩しており、より楽しく読めました。Alex Crossの出てくるシリーズです。私がAlexシリーズを読むのはこれが最初ですがいっきに読みました。

ストーリーは、2人の連続殺人犯です。前半はGary Soneji、後半はMr. Smithです。Garyは少年の頃、義理の母親から地下室に閉じ込められていた、精神の 少しねじれた犯人。後半のMr. Smithは医者の卵というエリートの設定です。前半はAction、後半は、Actionと知的な追いかけっこ (Cat & Mouse)です。

Alexは殺人犯を追いかけるために時間がとれないけれど、家族思い。 (おばあさんのNora、娘 Jannieと息子Damon)。子供の学校の先生Christine JohnsonとのLoveストーリー。

GaryはTrainをキーワードにした無差別殺人。Mr. Smithはある順番で、次々に殺人を犯します。Alexはどのように謎を解くのでしょうか。後ろを めくると、答えがわかってしまうので、ページ順に読んでくださいね。各章が4-5ページと簡潔 なので、読みやすく、初心者の方にもおすすめできます。

WHEN THE WIND BLOWS

* * * * * * *Copyright1998
おすすめ度★★★★★+★

びっくりしました。めちゃくちゃ面白いストーリーです。おすすめ度は最高の★5つよりも 上の★6個です。まるで良く出来た映画を見ているようでした。私の感想は、Michael Crichton とTom Clancy とKen Follettのいいとこを足したような、書評にあるように、A roller-coaster rideのノリで楽しめました。ただし奇想天外に抵抗がある人は評価が 下がると思います。

主人公の私は、Ms. Frannie O'Neill。Coloradoの山間に開業している獣医です。夫の Davidは2年前に何者かに銃殺されました。夫と住んでいた家は貸家にしてあります。ここに ハンターを装った、FBI agentのKit Harrisonが家を借ります。Kitは休暇をよそおい、Davidを含めた医者が連続殺人 されている事件を追いかけています。バイオテク関連の医者たちが何かをたくらんでいる事を うすうす感じています。Frannieは密漁の罠にかかった動物たちを救ったりしているので、 ハンター姿のKitを敵視します。

もう一人の主人公はMaxというニックネームの11歳の女の子。Maxは弟のMatthewとともに Schoolと呼ばれている山間のアンダーグラウンドな医学施設から逃げ出します。Maxは逃げ 延びますが、Matthewは3日後につかまってしまいます。

普通の生活をしていたFrannieはKitの力を借りて罠にかかったFoxを助け、Maxと出会い、 KitとともにMaxを捕獲します。

James PattersonはThriller作家だそうですが、これはスリラーというよりも、 ジェラシック・パークの要素があるサイエンスフィクションと、トムクランシーのCIA/FBI エージェントのかけあわさった、ものです。

作者は、近い将来ありうることだと言ってますが、現実離れしているので、Maxがどうなる のか、読んでいて悲しい結末も想像されました。ご安心下さい、なんとかハッピーエンドに なります。ハッピーだと思いましたが、いかがでしょうか?

The Thomas Berryman Number

* * * * * * *Copyright1976
おすすめ度★★★★☆

主人公の私は、レポーターです。この私がBerrymanについてまとめた記事がこの本という想定です。 Thomas Berrymanはプロの殺人者です。Thomas Berryman Numberとは、殺人の作品番号という意味です。

黒人議員のJimmie Hornが選挙キャンペーン中にBert Pooleに射殺されます。その様子はフィルム撮影がされて いたので、Bertが犯人であるという事は疑う余地が無かったのですが… 私は、Ben Toyとのインタビューの中で、Jimmie HormはBerrymanがやとわれてやった仕事だという事を 聞きます。BenはBerrymanの悪友だと言うのです。それからの私の調査により、サスペンスが 語られてゆきます。これはこれで面白いのですが、James Pattersonの作品は、新しいほど面白いので、最近のものから読む事をお勧めします。