J. K. ROWLING

 

英語の上達には、英語の本を多読すると効果的です。ハリーポッターシリーズの7巻は、楽しく読めて、英語の力も相当につくという、一石二鳥を狙うことができます。7巻全部読むと、100万語を越えます。

* * * * * * * * *
語数に関しては、「シマリス和尚」という方が掲示板8040, 2007/7/24で以下のように教えてくれました。

参考にしたのはクリストファー・ベルトン/著『「ハリー・ポッター」Vol.#が英語で楽しく読める本』(コスモピア)
のvol.1からvol.6です。それによると、
vol.1: 77618語
vol.2: 84993語
vol.3: 107583語
vol.4: 191694語
vol.5: 258220語
vol.6: 169441語
Vol.7: 198227語
(句読点等は 除く)
7冊の合計で約109万語です。
* * * * * * * * * *

この全部で7作の大作は、日本の英語学習を変える可能性すら持っています。

以前、私が教えているクラスの生徒の一人は、半年で6冊全てを読破して、その結果TOEICテストも半年で160点UPしています。 7冊目が出たら、さっさと原書で読んで、みんなに結末を言いふらすんだー!!と待ち構えていました。

SSS100万語読書運動も、日本に多読を推進することにとても大きな貢献があったと考えています。Harry Potterシリーズの7冊を読むと、原書で4,000ページは超えると思われます。語数では、100万語を超えるます! *

全部を英文で読むと、なによりも相当大きな達成感と自信が身に付くと思います。

ぜひ全ての英語学習者に、読んでほしいと思っています!!

 

映画化も7作品ともされているので、映画を見てから読むことも良いと思います。場面、場面の意味が自分のペースで読むことで、さらに深く味わうことができますよ。

 

作者はイギリス人のシングルマザーでウエイトレスをしながらこの作品を書き、 たちまちにしてベストセラーになったイギリス人・ドリームの達成者です。

2000年7月に英語圏で4作目が発売されて、イギリス、アメリカで社会現象になるほど人気が出ています。ベストセラーの中のベストセラー作家になってしまいました。5作目のOrder of the Phoenix英語版の出版は2003年です。

ハリーポッターは、欧米では子供向きの物語です。ところが5作目には毎作1学年ずつ年齢が上がっていくので15-16歳の多感な年になっています。もはや子供向きと言うよりも、学生向きと言ったほうが良いでしょう。読者の年齢も上げて物語を書かなければならなくなっているはずです。あるいは、1作目から読んでいる子供が青年になり、青年のHarryのことを読んでいるという、ユニークな状況もあるでしょうね。

ハリーポッターの物語は、イギリスの学校が舞台です。魔法使いのための学校Hogwarts School of Witchcraft and Wizardryです。ヒットのひみつは学校生活を、実にリアルに書いているので、「自分の学校でもあるある。」という場面がふんだんに出てくるところにあると思います。おれの学校にもこういうやつがいるいる。 これは、わたしの学校のXX先生。

 

 

1作は学校での1年間を扱います。作者は毎年1冊、1年間隔で出版するつもりでいたようです。 4作5作目は1年以上間があいてますが・・・

すでに最終の7作目までのストーリーは考えてあるそうです。 7作7年間の学生生活は、イギリスの学年制度と一致しています。

◆日本でもハリーポッターが爆発的に売れています。イギリスの学校の制度、 生活の様子を知ると、更に何倍も楽しめると思います。

私は、娘が中学を卒業してから、15歳でイギリスの学校に入り、Dormitry生活を送ったので、ハリーの学校生活が留学生の雰囲気と重なり身につまされて、とても他人事とは思えないのですが。 娘はイギリス人と全く同じ土俵で、GCSEとGCEを受け、イギリスの大学に入学しました。 これは大変なことです。

日本は高校受験と大学受験をおもに志望校の試験問題で力を試します。イギリスは、志望校の筆記試験は特殊な場合を除きありません。試験は2回の(全国一斉学力テスト)センター試験があります。 1回目は16歳(15歳の終わり)で受けるGCSE、 2回目は18歳(17歳の終わり)で受けるGCEです。

GCEは上の教育(つまり大学進学)を受けようとするイギリス中の学生全員が受けます。試験の結果、上位の人から、オックスフォード、ケンブリッジなどに入学を志願して面接して入学します。Hermioneは典型的なオックス・ブリッジへ進学するような学生として描かれています。

ハリーポッターが11歳でHogwartsに入学したのは1年生です。 ハリーは5年生の終わりにGCSE (旧名O-Level)を受け、7年生の終わりに(7部作の最終回)GCE(旧名A-Level)のテストを受けることになるはずです。

◆私が楽しみにしていた、GCSEとGCEのHogwartsの呼び方が3作目の後半に出て きました。 J.K. Rowlingの命名は非常にしゃれています。
GCSE=O.W.Ls (Ordinary Wizarding Levels)
GCSEは以前はOrdinary Levelsと呼ばれていました。Jo RowlingはこのO-Levelsのテストを受けています。
GCE=N.E.W.Ts (Nastily Exhausting Wizarding Tests) , the highest qualification Hogwarts offered.とあります。

イギリスの学校では16歳の学年をLower Six、 17歳の学年をUpper Sixと呼びます。 多分、アメリカ人も読む可能性があったので、11歳から17歳を1年生から7年生と、1−7を通して学年をつけたのだと思います。

イギリス人にとって15または16歳で受験するGCSEは人生の大きな転機になります。 GCSE(旧名O-Level)では8から9科目を受けます。 Harryは第5作のOrder of the Phoenixの最後のほうでOWL試験を受けています。結果は第6作で分かるはずです。さらに、第7作の最後の方でNEWTを受けるはずです。そして大学進学、または別の道・職業を求めた人生の進路がはじまります。

GCSEの結果が出ると、進学するのか、就職するのかを選択します。進学を決めた生徒は、自分の人生に必要な科目を一つ選択し、それに関連しているかまたは別の得意な2つの科目の合計3科目に絞り込みます。このために、私の娘の第一印象にあるように、「イギリス人は、高校の始めから真剣に自分の人生で何をすべきかを考えている。」ことになります。 この時期にみんなが自分の将来を考える社会的な雰囲気があるのです。

イギリスの進学率は日本に比べると、かなり低く、半分近くの人がGCSEを受けた後 、勉学をやめてしまいます。GCSEのあとに大学に行かない人は、就職するか、専門学校に行きます。 GCSEのあとの学問を Higher Educationと呼んでいます。日本の高校2年と3年に相当します。

現在のイギリスで寄宿舎のあるのは、 私立の受験校です。Hogwartsの雰囲気もこの受験校です。受験校に来る生徒の両親は、イギリスの中では裕福な人々です。

高校の後半の2年間(Lower 6th and Upper 6th)では、3科目を深く学習します。授業時間は、日本の高校の半分から 3分の1だそうです。授業と言うよりも、図書館とか自分で しらべてエッセイを書くことが学習の中心になります。この2年間で、大学並の専門性を身につけます。Hermioneは 3作目の13歳ではやくもエッセイを書き始めます。6作目と7作目ではHermioneは専門科目を 選んで図書館に入り浸りになるはずです。

6作目の The Half-Blood PrinceでHermioneは多くの時間を図書館で過ごします。図書館では、謎のHalf-Blood Princeの素性を突き止めようとします。また、Dark Magic 「Horcruxes」とは何かも調べようとします。

 

日本人が、日本の高校を卒業直後に、イギリスの大学に入るとあまりにも専門的な授業なのと、英語ができないために必ず挫折します。(まともな大学はそうです。ごくまれに語学留学と称して留学生をお客様扱いして授業料を取る学校は別です。)

 

6作目のThe Half-Blood Princeの巻で、5作目に受けたO.W.Ls (Ordinary Wizarding Levels)の結果が戻ってきます。Harryの成績は、

Astronomy A
Care of Magical Creatures E
Charms E
Defense Against the Dark Arts O
Divination P
Herbology E
History of Magic D
Potions E
Transfiguration E

O, E, A, P, D, Tの順にOが最高で、Tが最低の成績です。

Pass Grades                   Fail Grades

Outstanding (O)               Poor (P)
  Exceeds Expectation (E)    Dreadful (D)
  Acceptable (A)                Troll (T)

この結果、Harryは7教科をパスしたことになります。2教科が不合格です。

Ronも7教科をパスしました。

Hermioneは9教科がOutstanding。1教科がExceeds Exceptionでした。
3人とも、次のレベルに進級します。つまり、N.E.W.T. studentになったのです。

無事に、Harry, Ronとも、高校進学が可能になりました。つまりHogwarts校に次の年度も残ることが出来たのです。

 

イギリスの大学は高度な授業の質を保っています。「それならば、日本など経済面の競争でもすぐに追い抜かされてしまうのでは?」と心配になるでしょう。残念ながら、イギリスの大学進学率はまだ 10%以下なので、圧倒的に人数が少ないのです。

18歳のGCEは3科目で受験し、大学はこの18歳で選んだ科目がある大学を選びます。

長々とイギリスの教育事情を書きましたが、この理解が無いと、ハリーポッターや学友の心理がわかりません。ハリーポッターの2作目のThe Chamber of Secretsの後半では、学友とそろそろ進路の話しを始めます。ハリーもあと2年で GCSEを受けるからです。(イギリスのMuggles、つまり人間達はみんな)

2作目の終わりも(5作とも)、6月の学年末で終わっています。夏休みが終わったら、次の学年では、ハリーはどうなっているのだろう。どんな生活があるんだろうという風に、イギリスの子供でなくても、次の本が楽しみになります。よくできているシリーズになってきました。作者は、 ハリーがGCEの年になるまで書きつづけるそうです。

3作目も終わりに近づくと(6月に近づくと)皆が勉強を集中して始めます。そこで5年生と7年生がO.W.LsとN.E.W.Tsの受験の追いこみに入ってきます。Harryはまだ当事者意識があまりないようですが、Hermioneは8科目どころか10科目以上を選択して勉強しています。学校中の経営にかかわる先生方はHermioneを強力にサポートします。

イギリスの学校は早い時期から生徒の才能を見つけて、それを最大限に伸ばそうとする雰囲気があります。日本の学校では相対的に点をつけて、総合点で上位にいる生徒を良しとしますが、イギリスの学校は生徒毎に得意な科目を見つけ出し、得意な学科を徹底的に伸ばすように働きかけます。

3作目ではHermioneは早くもガリ勉を始めます。オックスフォードやケンブリッジ大学に進学する学生のパターンです。私の娘の高校にもこのような生徒がいたそうです。圧倒的に力の差を思い知らされるそうです。人生の目標(選択する専門科目)がそれぞれの生徒で違うために、周りの生徒たちは、あいつはそういうやつと軽く考えているようです。日本の高校は、大学を受験するまではみんなが同じ科目(文科系、理科系の2種類はありますが。)で勉強する均質的 な環境です。日本ではどうしても、些細なライバル意識が発生しますが、イギリスは全く学校の雰囲気が違います。

私の娘も言っていますが、イギリスの学校では、無駄と思われる授業が無いそうです。もっとも好きな科目から選んで行くのと、同じ科目でも学力に応じたクラス分けがされているので、ほとんどの科目が自分にぴったりと合ってきます。Harryの学校もこのシステムのようです。

イギリスと、日本の学校の違いを知れば知るほど、日本の中学、高校生が平等の方針の下に、自分に合わない内容と合わないペースの授業を受けざるを得ない環境にいることを思うと、胸が痛みます。ハリーポッターが日本語に訳され、教育にかかわる人たちの目を開くことになると良いのですが・・・

日本の教育界は頭がまだまだ硬いようなので、なんとか気がついてほしいものです。日本も本格的な少子化が進んできたので、私立大学は授業の中身と、授業の効果の改革に入り始めたようですが、公立はまだまだと聞いています。

  生徒それぞれを認め、
   ひとりひとりの得意なことを見つけて
   それを伸ばす

教育改革に求められることだと思います。

 

ではシリーズの1作目から私のコメントを書きます。

1. Harry Potter and the Philosopher's Stone

* * * * * * *Copyright 1997
おすすめ度★★★★☆

日本語訳のハードカバー本が書店でたくさん出ています。
これを書いている、2000/7月現在では、日本語訳はまだこの1冊だけです。
これは1作目です。基本的には子供向きの作品ですが、大人も楽しめます。

11歳の男の子Harry Potterが魔法使いの学校に入り活躍する物語です。
幼い頃に、両親が魔法使いのVoldemortに殺されてしまったHarryは、叔父・おばの家で育てられます。かわいそうな扱いを受けていた少年が、実は魔法使いの英雄だったのです。シンデレラ物語の男の子版ですね。

Harryは11歳になると、魔法使いの学校 Hogwarts Schoolに1年生として入学します。
学校は典型的なイギリスの全寮制の学校の魔法使い版です。イギリスは私立は中学から寄宿舎にはいります。4つの寮への振り分けからはじまり、他の寮のいやなやつ、同じ寮の友人とのつきあい、授業の様子、期末の試験などまるでイギリスの学校そのままなので、イギリス人の子供にとって、とても楽しい読み物です。

Philosopher's Stoneは、人を不死身にする力を持っています。悪役のVoldemortが手にすると、Voldemortを不死身にするので、阻止しなければなりません。Stoneが悪者の手に入らないようPotterが一生懸命守ろうとします。イギリスの寄宿舎制度は日本の学校とは様子が違うので、日本人にはなじめないところも多いと思われる のですが、あちらでヒットすると日本でも翻訳で読まれるようになります。この日本人の吸収するパワーはすごいでね。


イギリスに興味のあるひとにはおすすめです。
続編のほうがもっと面白いとのうわさです。

2冊目のほうがはるかに面白くできています。だだし、1作目を読まないと2作目を十分堪能でき ないので、絶対に1作目から読み始めてください。2000/7



2. Harry Potter and the Chamber of Secrets

* * * * * * * * * *Copyright 1998 おすすめ度★★★★★
 

2作目になってとても面白くなってきました。作者も読者も2年目に入り、様子がわかってきたためでしょう。ストーリーに余裕が出てきました。Harryの学友もきまってきました。友人のRonとHermioneもキャラクターがかたまっています。 話の中で、なにかがあるとCommon Roomにみんなが集まり、相談します。

Common Roomってなんでしょうか? イギリスの中学・高校には何年何組という決まったホームルームが無いのが特徴です。同じ科目でも中学の始めからABCの成績順にクラス分けされます。 科目によりそれぞれクラスのメンバーが異なるため、同級という概念がありません。Hogwartsには Dormitoryが4つあります。クラスの結びつきと言うものが無いかわりに、寄宿舎の建物ごとの団結が強いのです。アメリカの大学にもこの傾向があるようです。

Dormitory(寝る場所)と教室は普通、離れた別の建物なので、教室側に各 Dormitoryの生徒が授業の間に、息抜きのために集まる部屋が用意されています。これをCommon Roomといいます。 Common Roomの性格は学校毎に多少異なりますが、普通は先生が入ってこないので、安らげる場所です。Harryが属するDormitory, Gryffindorの生徒も、なにか事があるたびにCommon Roomに集まります。

Hogwartsでは、 合計4件の事件が起き、学生が石化されてしまいます。50年前に開けられて一度事件になったThe Chamber of Secretsが再び誰かによって、開けられたという、うわさがたちます。このChamber of Secretsは50年間存在が隠されていました。後半にHarryはこのChamberの入り口を見つけ、 Ronと入り事件を解決します。最後の4分の1はまるでインディジョーンズのようにダイナミックな 展開があって楽しめました。 2000/7

3. Harry Potter and the Prisoner of Azkaban

* * * * * * * * * *Copyright 1999 おすすめ度★★★★★    3作目

この作ではJo Rowlingのイマジネーションはますます冴えてきます。またイギリスの事情通には楽しいユーモアとか命名がいたるところに出てくるのでイギリス大好きの私には初めから最後まで楽しく読まされました。子供のための読み物ですが(Joは特に読者の対象は考えていないと言っていますが。)大人も引きこまれてしまいます。

4作目が爆発的なヒットとなり、イギリスと アメリカで社会現象になっていますが、3作目を読み終わったところで、私も当然4作目が待ちど おしくなりました。4作目の発売が極めて好調なことが納得できます。

話しは、例によって普通の人間の叔父おばDudley家で次の新学期を始まるまでの間、滞在しているところから始まります。ハリーポッターほど、英米の子供たちに「早く学校が始まると良いなー。」と思わせることに成功した読み物はありませんね・・・

学校行きの列車のPlatformに入れなくて、 違法の空飛ぶ自動車でHogwartsにたどり着くと、Prizon Azkabanから逃亡したSirius BlackがHarryを殺しにHogwartsに来るとのうわさがあります。AzkabanのGuardのDementorsが学校の入り口を見張りに来ています。Dementorsは魔力により、Harryから希望とエネルギーを吸い取る魔法の力を持っています。

本の表紙の絵には上半身が大鷲で下半身が馬の空飛ぶBuckbeakがでてきます。BuckbeakはHagridのペットです。裏表紙には狼の絵がありますね。これは満月の晩に誰かがおおかみになるのです。

最後の4分の1が大きなクライマックスになっています。今回はアクションと言うよりも、Harryのお父さんの学友と両親の死の真相が明かされます。最後のBack to the Futureもどき(Harryたちは3時間だけ戻るのですが)の話しの展開も、未来を変えては行けないという条件が付いて、読者の子供たちを熱狂させるのだと思います。 私も十分に楽しみました。 2000/7

 

4. Harry Potter and the Goblet of Fire

おすすめ度★★★★★ 

4作目* * * * * * * * * *Copyright 2000
この4作目は、夏に発売されると1日にしてベストセラーを達成しました。発売日のアメリカの新聞が1面で紹介していたのも異例です。

私はペーパーバックになるまで普通なら待つのですが、8月にアメリカに行った時に40%Offで売っていたハード カバーを買いました。$25.95の40%引きです。

4冊目は前の3冊に比べて分厚くなっています。734ページもあります。

物語の出だしはお馴染みのパターンになっています。人間の叔父おばと意地悪ないとこのDudleyの家(Dursley家)で無視され、いじめられているところから始まります。この出だしはもういいかげんに短くしてほしいという意見が出ています。5作目はどう言う出だしになるのでしょうか。

登場人物はおなじみになっています。前半の3分の1は、Quidditch World Cupが話題の中心です。新学期が始まる前の夏休みにHarryたちは観戦に行きます。 イギリスのサッカーに行ったことがありますが、雰囲気は良く似ているのでなつかしい感じがあります。試合の後で、何物かによって、空にDark Markが打ち上げられ大騒ぎになります。Dark MarkはVoldemortの印です。そして誰かが死ぬという不吉なしるしです。この謎は最後のほうで解明されます。

学校が始まると、今年はHogwartsでThe Triwizard Tournamentがあるとアナウンスされます。これは、3つの国の代表校が代表の一人ずつの選手により3つの(Tri-)別々の課題をこなした得点で順位を決めます。

過去100年間実施されていなかったこのトーナメントは参加者に何人もの死者が出ていたために、中止されていたそうです。参加校はHogwarts(イギリス), Beauxbatons(フランス風), Durmstrang(ドイツ風)。The Triwizard Tournamentへの参加資格は17歳以上です。ハリーはまだ14歳です。

作者の Joは言葉の遊びの才能があふれています。Beauxbatons(フランス風)の学生、先生はフランス語ふうの英語を話します。 Joは彼らの会話からすべてHを削除しています。thはzになっています。 例えば

It is too 'eavy, all zis 'Ogwarts food=It is too heavy, all this Hogwarts food.

Zey are saying zat zis little boy is to compete also!

これに対して、 Durmstrang(ドイツ風)の学生、先生はWをVのスペルでしゃべります。

Goblet of Fireの役目は、The Triwizard Tournamentで競技する代表者をそれぞれの学校から選ぶことです。あらかじめ、参加希望者は自分の名前を書いた紙をGoblet of Fireに入れておきます。 Goblet of Fireは選定の時間が来ると、希望者の中からふさわしいものの名前を書いた紙をはきだします。

3校の代表者の名前と書いた紙を次々に吐き出したあとに、もう一枚の紙をはきだします。なんとそこにはハリーの名前が書かれています。

結局The Triwizard Tournamentは4人で争うことになります。約2ヶ月おきにひとつずつ競技が行われ、全部で3つ こなします。

後で分りますが、何物かがハリーを参加させてわなをしかけ、Lord Voldemortのところに送り込み、Voldermortを復活させようとたくらんでいたのです。

4作目は、国際色が豊かになったのと、女の子がそろそろ話題にあがってきます。クリスマスのダンスパーティに誰を誘うかが大きな話題になります。ハリーと女の子の関係はまだあっさりとしたものです。Hermioneは女の子として先を行きます。 この年頃をうまく反映しています。

The Triwizard Tournamentの3つのタスクのうちの1番目のタスクが私の好みです。 3番目は、Voldemortのわながあります。

700ページ以上ありますが、夢中になる というほどではありませんでしたが、無理無く読めたと思います。
2000/9

 


5. Harry Potter and the Order of the Phonix

* * * * * * * * * *Copyright 2003 おすすめ度★★★★★ 5作目です。 P766

この第5作の学校の雰囲気は、いわゆる受験です。Harryの学年はfifth-yearになりました。Fifth year's OWL yearと言う表現があります。ホグワーツも5th(15-16歳)と7th(17-18歳)の学年が受験生です。 私が第5作に期待したのはイギリスの受験の時期にある学生に対してどのようなハリーを提示するのかと言う点です。学生生活を描くところは成功していると思います。イギリス人の勉学の様子が良く伝わってきます。Ordinary Wizarding Levewlの受験は最後の方に出てきます。人間の社会と同様に2週間の期間で行われました。

ストーリー:

 

例によって、人間の叔父おばと意地悪なDudley(いとこ)の家(Dursley家)にいるところから始まりますが人間社会の環境の中でDementorに襲われます。Voldemortが復活し、送り込んだと思われます。 Harryは魔法で応戦します。ところが人間社会で魔法を使ったとして、The Ministry of Magicに出頭を命じられ、Cornelius Fudgeにより裁判にかけられます。

The Order of PhoenixとはVodemortと戦うためにDumbledore, Sirius, Weasley家の人々が運営している一種の秘密組織です。

一方、Cornelius FudgeがひきいるThe Ministry of MagicはVodemortは復活していないという立場から、 HarryとDumbledoreをうそつき扱いにし、教育改革と称してDumbledoreを追い出しUmbridgeをHogwarts校に送り込みます。官僚の締め付けにより、良い先生がやめさせられ、だんだん自由が失われていくところが、第5作を暗いイメージにしているのでしょうか。 UmbridgeはHarryにQuidditchを禁止させたために今回はQuidditch競技で Harryが活躍するシーンはありません。魔法のほうきも没収されてしまいます。

(日本の政府が、教育改革といって、この様な状況を作らないことを願いますが、とっても不安です。)

Umbridgeは担当の戦闘用の魔法の授業においても、まったく実技を教えません。このためにHermione の提案でDA(Dumbledore's Army)を結成し、Harryを講師にして秘密の部屋で魔法の実技の練習が始まります。

前作でQuidditchのSeekerをやり、トーナメントでボーイフレンドを亡くしたCho ChangがHarryに好意を寄せてきますが、Harryの対応が上手でないように書かれていて、ロマンスには至りません。 HermioneがHarryに、少し女性の心理をアドバイスしてくれているのですがね。

Harryの両親の若い頃の様子も少し出てきます。父親がいたずら好きの見栄っ張りに書かれています。父がSnapeをいじめているシーンを見つけてHarryは少し失望するのですが。

私が持っている本の裏表紙には、全身が金の男女と矢をもった下半身が馬の人間と、小人2人と噴水が書かれています。これは最後の方にHarryとDAのメンバーがThe Ministry of MagicにSiriusを助けに乗り込んだ居間にある置物です。、ここが戦いの場になります。

感想:

 

The Ministry of Magicが教育官僚に例えられると考えながら読みました。送り込まれたUmbridgeに押さえつけられながらの学生生活に加えて、Harryたちが5th yearの受験生なので、全体に暗い雰囲気があります。

この作品は読み終わるのにずいぶん時間がかかりました。読む前に、多くの方の書評から、ハリーが暗く、イライラしている様子なので、それなりに覚悟して読みましたが、普通のよくある青春の状態が描かれていると感じました。作者はそれほどハリーを陰険ではなく、ノウテンキにもしなかったので安心しています。

それでも、最後の150ページは面白くて読む速度が上がりました。イギリスの15-16歳の受験の様子が出てきます。物語ではOWLと言っていますが、現在のイギリスの学生の受験の様子が良く描かれていると思いました。Harryの気持ちも、イギリスの同じ年頃の学生の気持ちと等身大で書かれています。

前作までのようなQuiddich競技でみせたようなスーパーマンを期待すると裏切られるのでしょうが・・・

日本の読者にはこの受験の意味が見落とされているのかもしれないと、ふと思いました。日本からイギリスに学生留学をする人たちがGCSE(OWL)を受けたという話はあまり聞かないからです。

第7作目には、HarryはNEWT(イギリスのGCEに相当)を受けるはずです。これは日本人が高校3年生で受けるセンター試験と大学入学試験を合わせたものに相当します。例えばOxfordとかケンブリッジ大学に入るためには、GCSE(OWL)の成績とGCE(NEWT)の成績を提出します。そうすると大学から合否の連絡が来ます。学生はGCSEの結果が来ると、GCEに向けた準備を始めます。来年Harryは6thの学年になります。日本では高校2年生に相当します。イギリスの名門私立高校では3科目しかとりません。(特に優秀な学生は4科目取りますが。)得意な3科目だけをみっちり勉強してからGCE(NEWT)を受験します。

イギリスの大学進学率は人口の10%程度だと聞いています。才能があるか、勉強が好きな学生しか大学に行かないのです。イギリスの大学生はそれだけ尊敬されています。GCEで優秀な成績をとる学生は、 17-18歳ですでに、日本の大学の専門課程をうけている大学3年生ぐらいの専門学力を持っています。

GCEの準備で2年間図書館にこもってそれぐらいの力をつけます。のこのこと日本からイギリス留学に行っても、まず学力のレベルでついていけないと思います。さらに英語のハンディキャップがあるので、まず成功しないでしょう。留学生をお客さん扱いにして、たいていは卒業させてもらえますが。真剣にイギリス留学を考えるのならば(つまりイギリスとか、世界で働ける力をつけるなどを考えるのならば) GCSEとGCEの受験は必須でしょう。

さあ、第6作はHarryも6th yearになります。OWL(GCSE)の結果がわかってくるので、どのような進路を考えるのか、楽しみです。

 

6. Harry Potter and the Half-Blood Prince

* * * * * * * * * *Copyright 2005 おすすめ度★★★★★ 169,441語 
6作目です。 P652  2006/11/20読み終える

この第6作目は最終の第7作目につながる橋渡しの作品になっています。第7作はいよいよHarryとVoldemortとの真正面からの戦いになり、決着が付けられます。

ストーリー:

 

第1章「The Other Minister」は、人間のPrime Ministerに対して、魔法使いのMinister of Magicが、数々起こる不幸な出来事の説明に現れます。Voldemortとの戦いが、現象として、人間界にも現れるようになってきたからです。

第2章「Spinner's End」 BellatrixとNarcissa姉妹がSeverus Snapeの家を訪ねます。The Dark LordがNarcissaの息子であるDracoにやらせようとしていることに万が一、失敗したら、Snapeが実行するように依頼します。この意味は、本の最後のほうで明確になります。

第3章「Will and Won't」 例によって、人間の叔父おばと意地悪なDursley家にいるHarryを、第6巻では校長Dumbledoreが、夏休みが終わるよりも、ずっと早めに迎えに来ます。

第5章「An Excess of Phlegm」 OWL(GCSE)の結果が出てきます。 Harryの成績は冒頭の表に示したように、9教科中で7教科パスしました。N.E.W.T. studentに進学できるのです。HarryはAurorになりたかったのですが、Potionsの成績がE。つまり、 Aurorに要求されるOutstandingに届かなかったので、ちょっと悔やみます。

裏表紙にある、あらすじです。

The war against Voldemort is not going well; even Muggle(人間の) governments are noticing.

Ron scans the obituary pages of the Daily Prophet, looking for familiar names. Dumbledore is absent from Hogwarts for long stretches of time, and the Order of the Phoenix has already suffered losses.
And yet......  As in all wars, life goes on.

The Weasley twins expand their business.

Sixth-year students learn to Apparate - and lose a few eyebrows in the process. Teenagers flirt and fight and fall in love. Classes are never straightforward, though Harry receives some extraordinary help from the mysterious Half-Blood Prince.

Here at Hogwarts, Harry will search for the full and complex story of the boy who became Lord Voldemort - and thereby find what may be his only vulnerability.

 

感想

 

第6作目の中心となるストーリーは、DumbledoreがHarryを直接指導するかたちで、Voldemortとはどんな人物(魔法使い)なのかを、人の記憶に入る術を使って明らかにしていきます。第7作目で戦うであろう、Voldemortを読者に紹介する目的がこの第6巻にあります。第7作目の結末を出す前に、つなぎのために書かれた本かもしれませんが・・・ でも面白かったですよ。

Half-Blood Princeとは、Potionsの古い教科書に書かれていた名前です。HarryはGCSEのテスト結果から、Potionsの授業は受けられないと思いPotionsの教科書を買っていなかったので、学校にあった古い教科書を借りることになったのです。第5章「An Excess of Phlegm」 OWL(GCSE)の結果が出てきます。 Harryの成績は冒頭の表に示したように、9教科中で7教科パスしました。N.E.W.T. studentに進学できるのです。HarryはAurorになりたかったのですが、Potionsの成績がE。つまり、 Aurorに要求されるOutstandingに届かなかったので、ちょっと悔やみます。

Astronomy A
Care of Magical Creatures E
Charms E
Defense Against the Dark Arts O
Divination P
Herbology E
History of Magic D
Potions E
Transfiguration E

O, E, A, P, D, Tの順にOが最高で、Tが最低の成績です。
Outstanding (O), Exceeds Expectation (E), Acceptable (A), Poor (P)
, Dreadful (D), Troll (T)
この結果、Harryは7教科をパスしたことになります。2教科が不合格です。Ronも7教科をパスしました。
Hermioneは9教科がOutstanding。1教科がExceeds Exceptionでした。
3人とも、次のレベルに進級します。つまり、N.E.W.T. studentになったのです。

この教科書には、Half-Blood Princeの有効な注意書きがたくさん書かれています。Half-Blood Princeとは誰?

第7作目の舞台設定が、この第6作目でほぼ出来ているので、第7作もヒットすることは間違い無いでしょう。

 

7. Harry Potter and the Deathly Hallows

Copyright 2007
* * * * * * * 2007/7/22読み終えた。
おすすめ度★★★★★

感想:

ようやく完結しました。7・21(2007年)に全世界で発売というニュースをTVで見ました。ニューヨークで若い女性が、早速読んで感動しましたとインタビューを受けていました。

2日間で、読み終えた感想は、「感動した!」 Harry PotterがVoldemortとの戦いに勝ったのです。そのストーリーは、「よくできました!」と褒めたいと思います。なにしろ、最後のできばえが、ハリーポッター・7巻全体の評価にかかわることだからです。

ハリーポッターは、いつもは発売してから数ヵ月後に読んでいたのですが、今回は、amazonで注文していたので、7/21に届きました。しかも朝早く。それでは優先的に読んでしまえ!と週末で読み終えました。前半は、ストーリーを追うだけで斜め読みして、もう一度読むつもりではじめました。

全体の1/3ほど斜め読みをしていたら、自然に全部をなめるように読み始めました。それだけ、文章とストーリーに引き付ける力があったのです。

いちばん最後(エピローグ)に、著者のおまけとして、19年後のほほえましい光景が書かれています。

Platform 9 3/4にHarryとRonの家族がHogwarts校に入学する子供たちを送り出すシーンです。

このシーンをなぜ著者が入れたのかを考えてみました。きっと全7巻を、第1巻に、Recursiveにつなげるためなのだろうと思いました。つまり、第7巻の終わりを、第1巻の初めにつなげて、ふたたび最初から、読者の子供たちが、全7巻を楽しめるように、したのです。著者が、最初の構想のときから、これを考えていたのかどうか興味があります。

ハリーポッター・シリーズが完結したことにより、昔からハリーポッターシリーズが、リアルタイムで出版されている順に読んできた世代と、全部が揃ってから、読み始める世代がでてきます。このシリーズは、10年かかっています。先を分からずに、7巻が順番に出て行く歴史を経験できたことは、のちのち感慨深く思い返せるようになるのではないでしょうか。ちょうど、ビートルズをリアルタイムで経験できたように。

リアルタイムで、夢中になって読み続けた子供たちは、大人になってからはもう一度、第1巻から子供たちに読ませることだろうと思います。ストーリーを追いながら、自分の10年、または数年前の自分の状況を重ねながら。

第7巻では、Harryが子供から大人へ、心がMatureになった状態で書かれています。生と死への立ち向かい方、愛、疑い、信じる、信じない、心の動きをあまり書かないJ. K. Rowingが頑張ったと思いました。

大人になってしまった読者、すでに大人になっていて読み始めた読者、世界中の読者が再び第1巻から手にすれば、もういちど、あるいは何度でも好きなシーンを経験できるのです。

 

物語:

ハリーポッターは、いよいよYou-Know-Who (Voldemort)と戦い、決着をつける最終の第7巻です。

RonかHermioneが死んでしまうのではないかとうわさや、心配している人がいるようですが、大丈夫、無事です。

最初から、Voldemortが登場し、the Order of the Phoenixの動きを監視し、Harry Potterのいどころを突き止めようとしています。学校は、Voldemortの息のかかったThe Ministry of Magic者達が支配しています。

前半は、ロールプレー・ゲームのように、Voldemortの分身である、Horcruxを探して破壊する旅です。

Voldemortと戦って勝つためには、Voldemortが死んでも復活できるように分身した、Horcruxをすべて破壊しておく必要があります。第7巻で探す一つ目は、Locketです。Harry, Hermione, RonはInvisibility Cloakを使って、Ministryに忍び込みます。次の、Horcruxは Huffle puff's cup。 次のHorcruxはVoldemortが見張っている学校Hogwartsの中にあるらしい。それは、lost diaden (小さな大冠)。次のHorcruxは・・・

Horcruxを探す冒険の途中で、RonはHarry、Hermioneと仲たがいをして離れて行ってしまいます。冒険を続けるHarryとHermioneは、16章「Godric's Hollow」でGodric's Hollowをおとづれます。ここには、Harryの両親のお墓があります。Horcruxを破壊するためには、Gryffindorの剣が必要です。それはGodric's Hollowにあるのか?

19章は、「The Silver Doe」でHarryとHermioneはThe Forest of Deanにやってきます。この森は、ウエールズのそばに実在します。私が2年間勤務していたRank XeroxのMitcheldean工場は、The Forest of Deanの脇にありました。この森が出てきて驚きました。個人的なことですが。

J.K. RowlingもForest of DeanのへりのChepstowに住んでいたことがあるので、親近感を感じました。

Harryはミステリアスな銀色の鹿について、池にたどりつくと、その池の底にGryffindorの剣が横たわっています。Harryがおぼれるところを、Ronがやってきて助けます。剣を使って、Horcruxの一つを破壊します。

第21章はXenophilius Lovegoodが、第7巻のタイトルになっている「The Deathly Hallows」とは何かを語ります。それは、語り継がれている昔話に出てくる3つの宝物で、3人兄弟が、Deathからもらったものとされています。

第1の宝物は、いちばん年上の兄がDeathからもらった、最強の Elder Wand。2番目の兄は死者を生きかえらすことができる、石をもらいます。いちばん下の弟は、Cloak of Invisibilityをもらいます。

最終決戦は、Hogwarts校で、Voldermort軍対、Hogwarts校の全面戦争のかたちで行われます。VoldemortとHarryの最終決着は、Elder Wandを使ったものになります。権力を求めるもの対、愛の戦いとも言えます。

 

J. K. ROWLING

Copyright 2000 Written by Marc Shapiro
* * * * * * * * * *

おすすめ度★★★★☆

本人ではなく、Marc ShapiroによるJ. K. Rowingの自伝です。105ページしかないので、さっと読めます。8月に行った時に アメリカの本屋で平積みしてあったので買ってきました。

Jo(Joanne)は大の 読書好きだそうです。Harry Potterのアイデアはロンドンからマンチェスターの通勤列車の帰りに、列車が故障で 止まっている間にボーっと牛のいる原っぱをながめていると、HarryとWizardの学校の アイデアがうかんできたそうです。今から10年以上も前のことです。

Joの誕生日は、 1966年7月31日です。学生時代はChepstowにいました。9歳に時にTutshillという村に 引越し、小学校、中学、高校を過ごしました。

"Tutshill is a small village situated near Chepstow in the Forest of Dean. It was very much a city with streets, stores, and schools. But the river Wye ran by and there were fields all around, making it the ideal mixture of city and country."

なんとForest of Deanのそばで私もイギリス駐在時代に 働いていました。イギリス人の友人がChepstowにいたので何回も行きました。 1979年から1981年のことです。この頃J. K. RowlingもChepstowにいたのですね。

Forest of DeanはGlocstershireの 西の外れにあります。ほとんどウエールズのそばです。

JoはTutshill Primary schoolからWyedean Comprehensive School for middle schoolに 進学しています。大学はExeter大学です。

Joは卒業後は仕事に恵まれず、 半端仕事を転々としていたようです。Harry Potterのアイデアがわいた後は、書きためた原稿を箱の中にどんどんためて いったそうです。

1990年9月に念願がかなって、ポルトガルに英語の教師として、 出かけます。ここで知り合った男性と結婚し、子供をもうけますが離婚してしまいます。 帰国してからは、ドン底に近い生活をしながら、夜のレストランに幼い娘を連れて行き、 一杯のコフィーを注文して、Harry Potterの物語を書きつづけた話しは有名になりましたね。

そのあとは、成功の シンデレラストーリーが続きます。

7冊揃うと、偉大な子供のためのストーリーが 完成します。その後は何を書くかはまだ考えていないそうです。

今から50年後の 子供たちは、学習机の表面に埋め込まれているDisplayで電子ブックのHarry Potterを夢中になって読んでいるところが想像されます。あるいは、Display付の Notebookで読んでいるかもしれません。

この偉大な物語の誕生に立ち会えているというのは、不思議な感激ものです。
ちょうどビートルズがどんどん有名になり、ヒットして行く現象を中学高校生のときにリアルタイムで経験したときのような、感動を感じます。