Emma McLaughlin & Nicola Kraus

2007/6/16

The Nanny Diaries

Copyright 2002
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おすすめ度★★★★★

2007/6/13読書

アメリカ出張のときに、スーパーの本屋で安く購入していたCDを(なんとCD4枚で$10.88) 3年ほどそのまま置いておきました。映画化の計画があると聞いて、CDを聞いてみました。購入のきっかけは、あのジュリア・ロバーツの朗読だったからです。

物語

 

実際のナニーNannyの経験に基づいて、著者の二人がひとつの物語として書いたそうです。 主人公は学生の最終年で、Nannyをアルバイトにしています。場所は、マンハッタン。お金持ちの、Mrs Xに雇われて、Grayerというかわいい、4歳の男の子の面倒をみはじめます。

お金持ちにありがちの、母親が子供の面倒は余り見ずに、Nannyにその子守をおしつけています。Mrs Xのお金持ちの世界と、自己中心、Nannyに対する思いやりの無さが日常の生活で浮き彫りにされます。

最後に、お別れの場面です。Mrs. Xに腹を立てたNannyですが、Grayerをもっと愛してあげるといいな、と願いつつMrs. Xのアパートを去るところが、印象的でした。

感想

このCDを聞いて、実は驚きました。ジュリア・ロバーツの朗読のすごさにです。人物にあわせて、声を変えているところも賞賛にあたいしますが、実は、朗読のスピードが、半端でないのです。

スピードは非常に早口です。このスピードに慣れると、これ以上は速く話せないと思われるので、このCDを何度も繰り返して聞けばリスニングは完成します。 何度もは、数十回をイメージしています。ジュリア・ロバーツは複数の人物を演じきっています。すごいなー、さすが俳優だと思います。このCDはアマゾンで2000円を切る価格で購入できます。価値からすると、とても安いと思います。CD4枚組みで、ほぼ4時間です。

 話すスピードが速いので、上級者向きです。このスピードで何度も聞き込んで、完璧についていけるようになると、TOEICのリスニング・テストは、スローモーションのように聞こえてきます。ということは、TOEICを受ける直前で、このCDで耳慣らしをすれば良いのではないかと思いました。

 この作品は映画化がうわさされています。映画にしなくても、ジュリア・ロバーツの録音を聞いていると、情景が手に取るように浮かんできます。朗読が良いので、映画では、このイメージをそのままは作り出せないと、個人的にうたがっていますが。映画のできはどうだか、楽しみです。

CDを聞いてから、ペーパーバックを入手しました。このCDを『単語耳』第2巻で紹介しようと思ったからです。

ジュリア・ロバーツの声を聞きながら、本の文字も追ってみました。非常に早口なので、ところどころ、追うのが大変です。録音は、本の約20%ほどを飛ばしています。また、飛ばしたところをおぎなうために、原文はHe, Sheのところを、名前で言っています。

20%の文字を省略して話しても、全部のイメージが沸いてくる理由は、話し方で、怒っているのか、喜んでいるのか分かるからです。また、人物により声色を変えているので、誰が話しているのか説明する必要が無いからです。

CDを聞いてから本を読みました。この順では、文字がとても味気なく感じられます。人間の声の威力をあらためて認識しました。

そして、私が普段話すときも、「もっと感情を込めて話すようにしよう。」と思いました。英語を話すときも、「単語ひとつひとつを大切に話そう!」と考えさせてくれました。とても良い出会いがあったCDです。上級者に、ぜったいおすすめです。