DANIELLE STEEL

2012/4/27

  ロマンティックで女性向きの作品が基調の作家です。非常にやさしい英語で、アメリカの女性に受けるエンタテイメント性の強い作品がほとんどです。 コミック(漫画)の乗りでイッキに読めます。軽い作品が多い中で、The Ghostは読者の男女にかかわりなく、感銘を受けると思います。Silent Honor も日本人が主人公なので特に私達日本人におすすめです。

 


Coming Out

* * * * * * *Copyright 2006
おすすめ度★★★★☆ (2012/4/27読了)  P237

【感想】
 4年ぶりにダニエル・スティールをよみました(2日間で読んだ)。
気軽に読めて癒されることは変わらずですね。
ほんの少しだけ文章がくどいと感じましたが、語り方のちょっとした特徴なのでしょうね、その相性だと思います。
Come outという言い回しがふんだんに使われているので、この言葉を習得できる小説ですよ。
タイトルのComing outは、双子の娘が社交界のパーティでデビューする、そのステージに出てきて
お披露目する意味で使われています。ハイライトのデビューの式内のComing outです。

 主人公がOlympiaを理想的な、マチュアーな女性として描いています。
Legal 方面のキャリア・ウーマンでもあり、頭も良い設定で、難しい年頃の
子供たちとのコミュニケーションが描かれていますが、アメリカの女性読者に対する、
読んで癒されるファンサービスなのでしょうね。共感する人が多いのだと思います。
ダニエル・スティールの本は、TVドラマを一本見るような、軽い感じで読めば良いと
思います。

 PrefaceのBibleの引用は、Proverbs 31:10-31です。Olympiaのことですね。

【ストーリー】
 主人公のOlympiaは高校を卒業する双子の娘VeronicaとVerginiaの母。
Olympiaは良家The Crawfordsの出身です。
前のHusbandのChauncy Bedham Walkerとの間にできた3人の子供を引き取り、
Harryと再婚して二人の間には5歳のMaxがいます。HarryとOlympiaは結婚後13年。
HarryはJewishでColumbia Law Schoolの教授の経歴を持ち、現在はJudgeとして活躍、
Supreme Courtの候補に挙がっている優秀なJudgeです。
Olympiaは離婚後に法律を専攻して、現在はLegal方面で仕事をしています。
ストーリーは、5月に二人の娘のパーティ(ball)への招待状が送られてきたところから、
ごたごたがあって、年末のパーティを迎えます。
 harryは白人の金持ちのそんなパーティを毛嫌いし、参加しないとへそを曲げます。
Veronicaもチャリティ活動方面に関心があり、参加を拒否します。
Verginiaはきらびやかさにあこがれる夢見る17歳、さっそくドレス探しに心が
行きます。
 Olympiaも27年前にデビューの式に参加して感動した記憶があり、なんとか
娘たちに同じ感動を味わってほしいのですが・・・
中の良い母と大学生の息子Charlieは双子のお兄さんです。
 ナチのホロコーストを生き残った、Harryの母親のFriedaもMatureな女性として
登場します。誰よりも、パーティ(ball)に感動してくれます。

Impossible

* * * * * * *Copyright 2005
おすすめ度★★★★☆(甘め) (2008/4/30読了)

【感想】2008年もペーパーバックを読まずに半年ほど過ぎてしまいました。忙しすぎて、ココロに余裕が無いことと読書の進み具合とが比例しているようです。そんなときに、気楽な娯楽としてDanielle Steelを読むと、英語でイメージする時間が持て、癒されます。

この作品は、Sashaと約9歳下のLiamとのラブストーリーです。読者(女性が主)を楽しませるように、未亡人で画廊のオーナーで成功者のSashaには、女性があこがれる要素がたくさん用意されています。知的で、画廊として認められ、才能ある画家を見つける目を持ち、人材を発掘してデビューさせて成功に導くという理想的な仕事環境を築き上げています。

一方のLiamは、絵が売れず、ハメをはずす幼い行動が目に付く男性。

住む世界が違う男女を巡りあわせたラブストーリーです。Impossibleというタイトルはこの恋愛がPossibleかImpossibleかという話の流れから付けられています。

 

ストーリーは楽しめたのですが、本来、自由な生き方、考え方に寛容なアメリカのイメージからすると、9歳下という年齢差に異常にこだわっているSashaに感情移入し切れませんでした。二人の環境の違いがImpossibleな状況を作り出しているところは、興味を持って読めたのですが・・・。二人の恋愛の継続がImpossible/Possibleなのかがテーマだということはストーリーの中ほどでわかりますが、二転三転していくところも良いのですが、途中で飽きてしまうのと、最後が唐突なので、不満が残ります。感想は星三つ★★★で良いかなと思いましたが、最後まで読まされてしまう文章力と癒されることに免じて星4つです。

【ストーリー】 主人公の女性はSasha。ビジネスで成功した父親のパリの画廊(古典絵画)を受け継ぎ、ニューヨークに進出した現代絵画のビジネスも成功したキャリア・ウーマンのSasha。夫に先立たれた約40歳の未亡人。幸せな結婚だったと満足していた。Sasha is widowed and knows she was lucky to have been married to a wonderful man.

ラブストーリーの相手は、Sashaの長男Xavierが推薦してきたLiam。XavierもLiamもLondonに住み、XavierとLiamはたまに会うパブの飲み友達。妻が才能を信じてサポートしてきたが、Liamの無責任さと長く続いた苦しい生活に愛想をつかし、二人の子供を引き取って離婚するいざこざが進行中。Liam's impulsive behavior has helped tear his marriage apart.

Sashaは新しい才能を発掘してデビューさせて、絵を売る側、Liamは自分の絵を、有名な画廊の主Sashaに認めてもらいたい、そんな二人が出会います。

SashaはLiamと恋に落ちてから、禁断の恋として世間と子供たちから隠そうとします。For Sasha, it's matter of keeping Liam hidden from her grown children and well-heeled clientele as she commutes between New York and Paris.

LiamはSahaのフォーマルな生活環境に抵抗を示し、自分のハチャメチャな世界に理解を求めます。For Liam, it's about creating chaos out of order and bringing out the wild streak Sasha barely knows she has.

 

Miracle

* * * * * * *Copyright 2005
おすすめ度★★★★★(甘め) (2007/12/24読了)

【ストーリー】 ビジネスで成功した男 Quinn Thompsonが、妻の死後、妻の書いたPoemsを読み、家族を省みなかったことを一生後悔すると考えていました。その主人公に妻の死から1年後におとづれたMiracleです。Miracleは物語の最後に出てきます。物語の最初のほうでは、心を閉ざしていたQuinnが、非常に大きな嵐の日に自宅の木が倒れ、家が破損されます。翌朝、隣の家も同様に破損で途方にくれている Maggie Dartmanとはじめて話をします。物語は、MaggieとQuinnのラブストーリーです。Jack Adamsは大工。両家の修理を引き受け、橋渡し役になります。

Quinnは、自宅を売却して、ヨット(といっても大きな船長と乗組員に操縦してもらい、世界をめぐるもの)を買い、世界旅行をしながら余生を過ごすことを計画しています。Miracleはヨットが完成して、試乗しているときに起きます。

【感想】2007年は、半年ほどペーパーバックを読まずに過ぎてしまいました。その状態からの復帰のためのリハビリとしてこの本を選びました。殺伐とした生活から、気楽に英語でいやされる世界に入りたかったからです。この本もハッピー・エンドなので安心してストーリーにまかせて、D.S. (Danielle Steel)の世界を楽しみました。ちょうど軽いラヴストーリーのDVD映画を見るような心境で読めました。重たいノン・フィクションを読んでいる途中なので、そして重たい執筆をしている途中なので、この本はコーヒー・ブレイクの感覚で読むことができました。そのようにD.S.の本を手に取ればよいことをこのMiracleで再確認しました。

大作や、重たいストーリーも必要ですが、この作品を読むとDaniel Steelが愛されている理由に納得できました。

さて、いよいよ2008年になりました。Miracleでリハビリができたと思いますので、2008年は読書三昧にも欲を出したいと考えています。

 

Johnny Angel

* * * * * * *Copyright 2003
おすすめ度★★★★★(甘め) (2005/5/4読了)

【ストーリー】 死んだ息子がAngel(といっても普段のかっこうで)になって現れる話です。

Johnny Petersonは17歳のスポーツ万能、成績優秀な模範的な青年です。Johnnyの彼女は申し分のないBecky Adams。悲劇は高校卒業の楽しいpromが終わって車でBeckyたちをい2次会に連れて行こうとしていた時に交通事故にあい、運転していたJohnnyが死んでしまいます。

作者は、Peterson家の最悪の状態を描きます。実は5年前に父親Jimの運転していた車があやまって川に転落してしまい同情していた弟のBobbyとともに瀕死の状態で助けられます。Bobbyはこのことが原因で失語症になり、Jimは酒びたりになってしまいます。

14歳の妹のCharlotteはJohnny以上にスポーツ万能ですが、認めてほしい父親からは「女のスポーツなんて遊びでしかない」と無視され続けています。母親のAliceはJohnnyの死後3ヶ月目にして心労のために、Ulcer(胃潰瘍)となり吐血して入院してしまいます。

以上の突然おとづれた悲劇からみんなを救うためにJohnnyが一時的に地上に戻されます。はじめはAliceの病室の夢の中にJohnnyが現れ、だんだんと夢の中だけでなく、目がさめている時にもAliceだけにはJohnnyが見えるようになります。

【感想】:

軽いノリの読み物なので、単純に楽しめば良いと思います。私はヘビーな読み物の間に気休めにDanielle Steelとノラ・ロバーツを読んでいます。なんで女性用のロマンスを読むのかと思われる方もいるかもしれませんが、面白い物は分野を問わずに読んでしまえ・・・と考えています。

読者を喜ばせたり、悲しませたりするコツをつかんでいるベストセラー作者なので、この作品も、ほんのちょっとづつ目をウルウル状態にさせてくれます。ストーリーが見え見えで、文章も浪花節調でくどいと思われるかもしれませんが。純文学調できっちりとした文章に触れたい場合には読まないほうが良いかもしれません。そういうことを期待してDanielle Steelとノラ・ロバーツを読まないようにと、紹介したいとおもいます。「語彙の少ないGraded Readerはもうかなり読んだので、そろそろ卒業して本格的なPaperbackを読みたいのだけれど。」と言う人には難しいPaperbackに着手する前に読む対象としてお勧めします。英語の会話に慣れるための読み物として適しています。

 

Answered Prayers

* * * * * * *Copyright 2002
おすすめ度★★★★★(甘め) (2005/7/23読了)

【ストーリー】 :

ヒロインは47歳の Faith Madison。26年の結婚生活において、52歳の夫のAlex Madisonとの仲はすっかり冷え切っています。2人の娘のうち姉の24歳の Eloiseは就職してLondonに住んでいます。妹の18歳のZoeは大学生になり、独立して家から出ています。Eloiseは父親派、Zoeが母親派です。Zoeが大学に行き始めてから2ヶ月目の所から物語がはじまります。娘が出て行った後の空っぽの家に残されたFaithは空虚な気持ちでいます。

Faithの相手役はBrad Patterson。事故で亡くなったFaithの弟Jackの最大の親友で、Faithの幼馴染でもあります。Bradの妻Pamは父親のビジネスを継いだ才女でBradにも共同経営をさせようとしますが、Bradはどちらかというとボランティア的な弁護の仕事を選択して、Pamのビジネスからは外れてゆきます。

FaithとBradはFaithの叔父の葬儀の場で、Jackの葬儀以来の再開をします。そして、Emailによるコミュニケーションが始められます。Faithは子育てが終わり、生活が空虚になってきたことをきっかけに長年の夢だった法律の学科を受け始めようとします。意地悪な夫Alexから大反対されてしまいますが、だんだんと手続きを進めてゆきます。

【感想】:

自立しようと目覚めたFaithが困難に会いながら、ハッピーエンドを向かえると言うストーリーとしては、良くある話です。アメリカ人にしては貞淑で善良なFaithが女性の読者に受けるのでしょう。日本では、まだまだ妻が働きたい、大学に行きたいと言ってすなおに理解して、協力してくれる男性がどれほどいるのでしょうか?かなり増えてきたと期待しているのですが。夫のAlexは自己中的に描かれてゆきます。

幼友達として登場するBradも善人のかたまりとして描かれます。妻のPamも、日本の社会につれてくると超エリート・ウーマンなのでしょうが、Bradと対比させると色あせてしまいます。

Emailをつかって、お互いを慰めあうところは現代的です。

Faithを貞淑に描こうとしたためなのか、性格が中途半端で、まどろっこしくなっています。展開が最後の方でいろいろあって、まあまあ楽しめましたが。文章がくどく感じられてきたので、DanielleよりはNora Robertsのほうが単純に楽しめるのかなーと考え始めたこのごろです・・・。

 

The Kiss

* * * * * * *Copyright 2001
おすすめ度★★★★★(甘め)

【ストーリー】 娯楽作品としては良くできています。
主人公はパリに住むIsabelle ForresterとWashingtonに住むBill Robinson。
Isabelleの夫Gordonはフランス有数の銀行家。冷血な男で、夫婦の心は離れています。娘のSophieは 夫寄りです。息子のTeddyはとても病弱で学校にも行けないため、Isabelleがつきっきりで面倒を 見ています。

Billはアメリカの政治界の腕利きです。妻のCynthiaは夫が仕事中毒なことに嫌気がさして、 勝手なことをしています。

BillとIsabelleの友情そして恋物語です。Londonですごした2日間、その2日目の夜に帰りの車の 中でKISSしている時に、赤信号の交差点に車が入りBUSに衝突されてしまいます。ここからThe Kissという題が来ていると思います。Isabelleは助からないと思われ、Billは下半身不随となります。

重症の2人の回復の戦いが始まります。

【感想】
娯楽または癒しのためと割り切って読むと良いでしょう。
ストーリーは先が予測されるし、なによりも文章が冗長です。
ニコラス・スパークスが同様のストーリーを書いたとしたら、半分ぐらいの量に収まると思われます。 くどいようですし、説明調でもあります。ただし許容される範囲ですが。
Gordonが冷血な人物で、Isabelleにことごとくつらく当たります。Billの妻のCynthiaもGordonほどでは ありませんが、ひどい妻として描かれます。

BillとIsabelleは心優しい美男美女です。今回はIsabelleがGordonのいじめに耐えるけなげな女性と して描かれます。病弱なTeddyを守るために何でも耐え忍びます。

最後のほうになると、Billが半身不随のためにIsabelleに負担をかけまいと、嘘をつき身を引きます。 この辺は東洋的なかんかくなのかなーと思いましたが、Billのかたくなさの表現に少し難があります。

文章が冗長と感じましたが、こういう表現が英語圏の女性の心をわくわくさせるのでしょう。 Paperbackがリスニング、スピーキングに役立つのは、会話の前後に話者の心理が描かれているために、 英米人の心理が読めるようになることです。エンターテインメントとして、癒しの文章として、 そして英会話の役に立つという意味で星5つとしました。内容的には単純ですが。

 

GRANNY DAN

* * * * * * *Copyright 1999
おすすめ度★★★★★

なかなか良いストーリーでした。 こう言う作品が好きです。

Granny Danとは1週間前に亡くなった主人公のおばあさんの名前です。季節はクリスマスの2週間前。Granny Danのホームから私の家にパッケージが届きます。中身は、バレーシューズと金のロケットと古い 手紙の束。手紙はロシア語で書かれています。

She was the grandmother with the dancing eyes who loved to roller-skate with me, even into her late eighties, who baked exquisite little cookies, and spoke to the children in the town where she lived as though they were grown up and understood her. She was very wise, and very funny, and they loved her. And if they pressed her to, she did card tricks for them, which always fascinated them.

話しのほとんどは、Granny Dan (Danina Petroskova)のアメリカに移住する前のロシアでのラブストーリーです。上記の英文の一つ一つの意味が、明確にされていきます。Daninaは1902年に7歳でSt. Petersburg, Russiaのバレー学校の寄宿舎に入れられます。Daninaはトップバレリーナに成長し、成功し、恋をし、1917年の革命が勃発し、・・・

時代を遡るところは、Danielleの書いたThe Ghostとか、映画のタイタニックとか、最近読んだ、Nicholas SparksのA Walk to RememberとかStephen KingのHearts in Atlantisのような構想です。お年寄りにもそれぞれの人生物語があるんですよ、ちゃんと身近のお年寄りのお話を聞いてみなさい。と主張してくれるところは共感します。

ただし、Danielle Steelのストーリーと文章力は大衆作家のそれになってきているなと思います。超一流の文章を読んだ後では物足りなさを感じます。
2000/11/23

 

The Klone and I

* * * * * * *Copyright 1998
おすすめ度★★★★☆
これもサーーと読めてしまう軽いストーリーです。ラブストーリーというよりも、コミカルなラブストーリーなのでしょう。夫のRogerから離婚を宣言された主人公は、42歳の女性。傷心をいやすために行ったパリで、理想の男性Peter Bakerに会います。Peterは誠実でまじめなバイオ関連の実業家。まじめすぎるので子供たちからは無視されます。

ある日、Peterが長期主張に出かけたにもかかわらず、きらびやかに変身したPeterが訪れてきます。子供たちに大受けのPeterは実は、Paulというクローン人間。

Danielleは機械音痴のようですね。Paulはバイオの専門化が作ったにもかかわらず、ロボットのようです。内部の配線のことがたびたび言われますが、ロジカルな表現ではなく、文科系が勝手に旧式のロボットのことを言っている。という感じがします。スーっと読めるので、娯楽と割り切って読めば良いと思います。/p>

The Long Road Home

* * * * * * *Copyright 1998
おすすめ度★★★★☆

Child abuseのこわさが伝わってきます。Gabriella Harrisonは母親から虐待されつづけます。母親のいう「あんたは悪い子なんだから。」という言葉をなかば信じさせられてしまいます。何も助けてくれない父親。こわいですよ。

成人しNew に住んだGabriellaは、親切な人たちに囲まれた幸せな生活をはじめますが、悪いボーイフレンドに引っかかります。
いじめなれた強さで、このボーイフレンドに虐待されます。

最後には、精神的に立ちあがり強い自分をとりもどします。
作品自体は決して悪いものでは無く、必要な作品であって筆も冴えています。最後はハッピー・エンドだけれど、「虐待」という題材が私にとっていまいちでした。

 

THE GHOST

* * * * * * *Copyright 1997 
おすすめ度★★★★★

これは私が大好きな作品です。
ロンドンを拠点に活躍していた建築家で42歳のCharles Waterstonは、離婚し、New Yorkに異動となる。クリスマスの休暇をスキー場で過ごすためにNew YorkからVermontにドライブしている途中にふぶきに会い、小さな町はずれのアンティークでかこまれた宿にたどり着きます。そこの女主人に気に入られ、さらに町外れのエレガントなシャトーに泊めてもらいます。

ここでちらっと幽霊をみます。全然怖くないから大丈夫。
その屋根裏で、Sarah Fergusonの1789年からはじまる日記を見つけます。アメリカ開拓時代の恋愛物語と、現代がうまく折り重なり、すがすがしいエンディングを体験できる、おすすめの作品です。

Sarahはイギリス人です。イギリスで結婚しますが、ひどい夫のもとからアメリカに途中の船旅で大変苦労をしながらも逃げて行きます。開拓時代の逞しい男性と出会います。彼はSarahのためにヨーロッパ調の当時としてはたいへん凝った家を建ててくれます。
Sarahの恋が、たまたま日記を見つけて読んだCharlesの人生を変えます。

【感想】:
いまのところ、Danielle Steelの中で、一番好きな本です。たぶん、私の「雪の中をNew Yorkからカナダにドライブした」経験と重なり気持ちを引きつけられたところもあると思います。ぜひ、もういちど読んでみたい本です。

 

Silent Honor

* * * * * * *Copyright 1996
おすすめ度★★★★★

京都のTakashimaya Masao教授は1941年8月に18歳の娘のHirokoをPalo AltoにいるTakeo (Hirokoのおじ)のもとに送り、アメリカに留学させます。HirokoはStanfordのTakeo教授のアシスタント、Peter Jenkinsとだんだんと恋仲に なります。

戦争がはじまり、迫害を受け、収容所の生活、2つの文化にはさまれ、苦悩しながらも、 Honorとdignityをたもちながら、サバイバルを続けるHirokoの物語です。

【感想】
Danielle Steelとしては、珍しいシチュエーションです。日本人の家族の話しです。今では留学は珍しくありませんが、55年前はずいぶんと事情が違っていました。なぜ日本人なの。なぜこの時代なのと意外でした。日米の戦争の話しを客観的に背景のストーリーとして置いたDanielleのストーリー・テラーとしての力量が示されています。

これもThe #1 New York Times Bestsellerです. 日本人が主人公なので、わたしたち日本人にこそおすすめです。妻に薦めたところ、あっという間に読んでしまいました。
いくつか感想を言ってました。「1940年代にこんなに進歩的に考える日本人Masao教授)がいたかなー?アメリカ人の管理する収容所と戦争中の日本人が管理した外国人の収容所とずいぶん違うよね。」でした。

 

Special Delivery

* * * * * * *Copyright 1997 おすすめ度★★★★☆

Danielle Steelの40冊目のベストセラーです。肩の力を抜いてかるく楽しく読めるラブストーリーです。

59歳の金持ちの独身(2人の成人した子供がいる)のJack Watsonと、もと女優の Amanda Robbins(彼女の娘の結婚相手の父親がJack)が、平均的な人生よりも約20年遅れて恋の望みをかなえるときにどうなるのかを表現した作品です。

エンターティンメントとして十分に楽しめます。

 

Five Days in Paris

* * * * * * *Copyright 1995
おすすめ度★★★★☆

薬品会社の社長Peter Haskellと大統領候補の婦人 Olivia Thatcherの恋愛物語です。

Peterは妻から愛されていない状態。Oliviaは夫から愛されていない状態がていねいに心理描写されます。この2人がパリでちょうど「ローマの休日」状態になります。

お互いが現実の世界に戻り、数ヶ月して、それぞれが自分の気持ちに正直に生きる道を選択します。幸せのはずの何でも手に入るトップのビジネスマン、上院議員の婦人が実は心の中の空虚さを感じながら出会う物語。エンターティンメントとして楽しめます。ただし内容はちょっと軽いかなと感じました。

 

The Gift

* * * * * * * Copyright 1994
おすすめ度★★★★☆

Danielle Steelの33番目のベストセラー。 1950年代、ある若い女性がシカゴの西部にある小さな町に立ち寄った。彼女はそこで若い男性と出会い恋に落ちます。彼らの愛は無垢で、希望にあふれていた。しかし恵まれない家庭に育った彼女Maribethは事情により、babyを残してこの町を去った。

無難な作品で気軽に楽しめます。
実はあまり印象に残っていません。