2005/4/20
Narnia物語の作者です。Narnia物語は7冊あります。以下で順番に紹介します。
Narnia物語全7冊の1冊目です。読み始めてすぐに、「これは少年少女に向けて書いたおとぎ話だ。」 ということに気づきました。従って、大人の複雑な恋愛感情じみたものは一切出てきません。
使われている英語も、子供向けにやさしい英語ですが、とにかく言い回しが古いので、日本人に とっては少しなじめない所があるのかもしれませんね。私はイギリスに住んだ事があり、 イギリスびいきなので、よけいな心配かもしれませんでしたが、他の読者はどうかなーと 感じながら読みました。
読んだきっかけは、HP「お楽しみペーパーバック」に「ハリーポッター」と「指輪物語」と 「Narnia」が並べて 書いてあったので、ハリーポッターと指輪物語を読んでいたので、話題になったいるのなら 読んでみようと、好奇心をそそられたからです。
「色気は無いのだけれど、話の展開がおもしろい。」というのが率直な感想です。
物語:
物語は、魔法使いの真似事をしているおじさんの屋根裏部屋に友達になったばかりの女の子と
忍び込んだために、叔父に見つかり、魔法の指輪を使って、二人とも魔女の国に
行かされてしまいます。ようやくEnglandに戻った彼らには魔女がついて来てしまいます。
子供たちは、魔女をもとの国に戻そうとして、 Narniaに紛れ込みます。Narniaではちょうど
LionのAslanがNarnia国を創造する所に立ち会います。
NarniaではAslanに選ばれた動物たちが言葉を話すことが出来ます。
主人公は4人の兄弟姉妹で、名前は、Peter, Susan, EdmondとLucyです。戦時中なので老 Professorの家に疎開している時のできごとです。
イギリス英語で書かれた、イギリス人のためのイギリス英語のおとぎばなしです。まず末娘の Lucyが洋服ダンスから冬のNarniaに紛れ込みます。Professorの家に戻ったLucyがその話を しても他の兄弟は信じません。4人兄弟のうち、Lucyが一番感受性が高いために、一番先に ナルニアに行くことができました。Book 4 Prince CaspianにおいてもLucyだけがAslanを見ることができます。
次に次男のEdmundが洋服ダンスから冬のNarniaに紛れ込みます。
Edmundは1作目の魔女のお菓子に釣られてしまいます。Narniaから家の戻ってもLucyの話を否定 したり、正確の悪い子です。
後半では4人の子供が洋服ダンス(Wardrobe)からNarniaに入り、冒険が始まります。実はNarniaは 1作目の魔女の影響ですっと冬のままにされています。LionのAslanが再びNarniaに戻ってきます。 一時は魔女にとらわれてしまいますが、魔女の勢力と戦います。Narniaにはふたたび春が戻ってきます。
4人の子供たちは、Narniaでは、王族として、King and Queenになります。Narniaは動物 たちの国で、人間は兄弟姉妹の4人だけです。
英語がちょっと古いイギリス英語ですが、ストーリーは展開が豊富で、楽しめました。
3作目ですが、1作目よりも前に出版されています。
この物語の場所はCalormenです。Narniaのずっと南にある砂漠の更に南側にある国です。少年 Shastaは漁師の義父のArsheeshに育てられていましたが、自分が売られそうになったために、馬の Breeとともに北に向かって逃亡の旅を始めます。
途中の町である王子に間違えられて屋敷に連れて行かれます。後に自分にも王族の 血が流れている事がわかります。
Breeはしゃべる馬です。1話を読んでいれば違和感が無く受け入れる事が出来ます。最後に戦が あり、わくわくする冒険物語に仕上がっています。多くの子供達には、次がどうなるか 待ちどうしくなる物語になっていると思います。
ストーリー:
これは2作目 The Lion, The Witch and the Wardrobeの続編です。
2作目から1年が経ったある日、Lucy, Edmund, Susan, Peterが
新学期の始まりで学校に出かけて行く駅のプラットフォームで、
4人一緒にNarniaに呼び戻されます。
イギリスでの1年の間にNarniaでは数百年が経過していました。Narniaの島にたどり
着いた4人は、ロビンソ・クルーソーの
様にサバイバルの心配を始めます。島の中に入って行くと、
廃墟にたどり着きます。よく見ると彼らが昔に王として統率して
いた王宮の数百年後の変わり果てた状態でした。
Narniaでは異国から来たKing Mirazが島とは別の場所に城を
作り支配していました。唯一人、昔の王家の血を引くCaspian王子
はMirazに後継ぎの子が生まれたことにより、家庭教師役の
Dwarfから身の危険を知らされ、城を去ります。
Caspianは家庭教師から話された伝説のDwarfやしゃべる動物
に遭遇し、彼らの王として仲間に迎え入れられます。
Peter達は、使いのDwarfからCaspianのことを知らされ、困難の
末にCaspianと合流します。彼らを導いたのはLionのAslanですが、
はじめはLucyにしかAslanの姿が見えなかったのです。
感想:
この作品も、話の展開に意外性があるので、十分に楽しめました。
読んでいて、50年前の作品なので、英語の使われている単語が
現代と違うことを感じました。単語を現代のものに置き換えると、
特に英語のNative以外の人には読みやすくなるのではないかと
考えた反面、もともとの作者のニュアンスが消えてしまうことが
心配になりました。
書かれた時代を反映しているのでしょうか、すぐに血なまぐさい
戦い、戦争をはじめようという話になります。現代では、その他の
手段をまず考えよう、となるはずですが。
一番感じたのは、現代の映画や小説のネタが豊富だと言うことです。
子供が出てくるので、ハリーポッターとイメージが重なりました。
新学期がはじまり、寄宿舎(たぶん)に向かう駅のプラットフォーム
からNarniaに引き込まれるところ。Lucyがハーミオーネとイメージ
が重なりました。末っ子だけれど、彼女だけにAslanが見えたり。また
大男、Dwarf、ねずみ、鳥たちがしゃべり、それぞれキャラクターが
与えられているところも雰囲気が似ていませんか。
Happy Endとなり、Caspianを王にすえてEnglandに帰る手段が
映画スター・ゲイトを連想しました。木で作った門をくぐると、
Englandに戻ってきます。あるいはドラえもんのどこでもドア
の連想です。
この類推はたぶん、他の人からは、ひんしゅくをかうかもしれませんが
あえて書きました。2004/1/9
ストーリー:
これはPrince Caspianの続きです。今回イギリスからナルニアに行くのは、Edmund,
Lucyと彼らのcousinのEustace
Clarenceです。Eustaceの両親は当時としてはモダンな生活をしていて、Eustaceは
スポイルされています。Edmund,
Lucyは夏の間Eustaceの家に世話になります。いやいやながら。
今回は壁にかけてある海の絵に引き込まれてナルニアに入ります。海に投げ出された
彼らは帆船に助けあげられます。
この船は Prince Caspianが作った(建造させた)帆船の Dawn Treader号です。 叔父で悪徳なKing Mirazが以前、東の海に追い出したNarniaの7人の貴族王(lord) を探し出すためです。Edmundたちがナルニアに入ったときは、この船が東に向けて 出帆した直後のことです。
東の海の先には断崖絶壁があり、海の水が落ち込んでいるという中世以前の世界観で 描かれています。先に何があるかわからず、食料が尽きてきたところで引き返すか どうするかはらはらしますが、Caspianは航海を続けます。何日かすると島にたどり着き、 飢えずにすみますが、冒険物語になっています。いくつかの島にたどり着き、 貴族王を一人ひとり見つけてゆきます。
海の果てと思われるところに着いたところで、Lucy達はEnglandに戻ることができます。
感想:
これも出だしのところでなぜかハリー・ポッターの始まりの部分を感じました。
全体的に現代の物語と比べると、話の展開が速く、急な感じがします。本の数行で
場面がころっと変化します。現代の作品(ハリーポッター等)は、場面の展開、
時間の経過に対してもっと説明があり、読者にショックが無いように書かれて
いまます。Narniaの展開は今でも意外性があり、子供たちに好まれているのだと思います。