今後は、英語の多読を始めたい方々にまずお勧めしようと思います。『Holes』の前に読むべき本としてです。
あの繁村一義さんのお勧めで読みました。（繁村さんはSSS100万語の多読の活動にも参加し、多読の講演 も行っている、洋書の多読普及活動家です。。結果は、「とても感動した！」です。この本は多読の入門に とても良い！この本に出会えてよかった。
多読の入門に私は『Holes』をお勧めしていましたが、この『Frindle』のほうが薄いのでさらに初心者向けです。 『Holes』を読み始めて挫折した人にも、楽に読める本です。
繁村さんの他のお勧め、『The Great Blue Yonder』は、やさしさでは、『Frindle』と『Holes』の中間に位置づけられると思います。欧米の子供向けの本ですが、みんなに読まれているだけあって、感動させる力がある貴重な名著の一冊です。
物語：Nick Allen少年が主人公です。Lincoln Elementary Schoolの生徒がFifth Grade（5年生）になったときに、Mrs. Granger先生から国語の授業を受けることになります。Nickは授業中に質問を長引かせて、宿題が出ないようにする同級生におなじみの技を持っていて、Mrs. Granger先生の1時間目にためします。「辞書はたくさんの単語を、どのようにして集めたのですか。」
しかしこの質問に関する宿題を出され、Nickは自宅で辞書を調べる羽目になります。この宿題の発表のときには 長引かせて授業時間を短くしてしまおうとたくらみます。辞書の最初の説明を良く読み、発表する場面がほほえましい。 Nickの「誰が単語を定義するのですか」という問いには、先生が「それはあなた方です」と教えられ良いアイデアが 思い浮かんだNick。「PenのかわりにFrindleをみんなで使ってみよう。」という活動を始めます。
無邪気に使い始めたFrindleですが、文房具屋で通じるようになると、友達の間で広まり、生徒が学校中で 使うようになります。Mrs. Granger先生がFrindleの使用を禁止して、罰として授業が終わった後で居残りをさせますがFrindle熱はおさまりません。
やがて、地方の新聞にNickとFrindleの記事が出て、そこからTVに取り上げられると、Frindleがみるみると 全国区規模で広がりを見せます・・・・・・。
感想２
私の好きな「ことば・単語」をめぐるサクセスストーリーです。辞書も私は大好きなので、辞書が重要な役割 をもったこのストーリーにしびれたのと、同時に「辞書の役割はこういうことなのだよ」という教育的な メッセージにも共感しました。
この物語は、終わりの部分（10年後）が特に良くできています。10年たって、ようやくMrs. Granger先生が10年前に封印してあった手紙をNickに送ってくれます。それに答えてNickはクリスマスに贈り物をします。
この終わりの部分は、何度読んでも癒されます。
以下はWikipediaの解説です。
Frindle is a 1996 children's novel written by American author Andrew Clements and
illustrated by Brian Selznick.
