Alex Shearer

2011/5/11

The Great Blue Yonder

Copyright 2001
* * * * * * * 2011/4/24読書完
おすすめ度★★★★★

感想1:


 多読の入門に私は『Holes』をお勧めしていましたが、この『The Great Blue Yonder』のほうが、もう少し英語の初心者向けなので、『Holes』が難しい人には、まずこれを推奨したいと思います。少し悲しいお話ですが、やはり最後には感動が待っています。

 欧米の子供向けの本ですが、みんなに読まれているだけあって、感動させる力がある貴重な名著の一冊です。同時に繁村さんがすすめてくれた『Frindle』も同様に、誰にでも進められる名著です。
 『Frindle』 はさらに子供向けで『The Great Blue Yonder』よりもずっと英文がやさしく短いのですが、ストーリーがしっかりしています。まず『Frindle』を読んでから、『The Great Blue Yonder』を読むことをお勧めします。

 非常に感心したので多読の入門書としてこの2冊を宣伝したいと思います。


物語:
 
 Harry少年が一人称の「I」で語る、とても親しみやすい英文が続きます。物語は、妹と口げんかして家を出たところで、Harryが交通事故で死んでしまった死後の物語です。

 人は死ぬと、まず使者を受け付ける役人のDESKの前の行列に並び、名前を登録してからOther Landsに入ります。そしてその先にある The Great Blue Yonder目指して歩いていきます。ところが死ぬ前にやり残したことがあると、GhostはThe Great Blue Yonderに向かわずに、そのUnfinished businessをやりとげようとします。

 Harryの場合は、妹とけんかして「You'll be sorry when I'm dead.」と叫んでから家を出て事故にあいます。「あんなことは言わなければよかった。」と後悔して妹に悲しまないように言ってからでないと、The Great Blue Yonderには行けないと思って行動します。

 Harryはもとの世界に行き、学校で友達の様子をうかがいます。人間は自分を見ることができないGhostであることを自覚しつつ、自宅に向かいます。父や母の悲しむ様子が切実に伝わってきます。なんとかコミュニケーションを取ろうとしますが、どうしようもありません。しかし最後にはたんたんとした感動がやってきます。

感想2

 海外ドラマの「Ghost Wistperer」シリーズは楽しく見ています。主人公のメリンダにはGhostが見える設定です。Ghostが死ぬ前にやり残してきたことを解決してあげて、Ghostを光の中に送り出してあげるストーリーが毎回繰り返されます。
The Great Blue Yonderでは、Harryの視点と語りで物語が進みますが、ドラマでアメリカ人のGhost観に慣れていたので、私の場合は、違和感はまったくありませんでした。